趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

SBI-SBI・V・全米株式、実際に投資してみた!2022.7月分

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 20年積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 20年積立投資シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 20年積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


米国の上場投資信託VTIのデータをGoogleスプレッドシートGoogle Finance関数を使って抽出。 (使用データ 2001-06-01~2021-07-30)

月末の日付と終値だけのデータを「R」で抽出してデータフレームを作成。 月末の終値から、前月比率(n=241)を算出し計算に用いる。
算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
【株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?VTIで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)】

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回シミュレーションを行い、得られたデータを並べ、上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、VTIの過去時系列データから算出した平均リターン7.16279%、年間標準偏差15.26225%の正規乱数により変動を発生させ、実データのある期間分を5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したもの。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績をそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:$
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 1945.766 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593
1 3793.726 3733.755 3582.537 3686.163 3745.197 3800.301 3903.020
2 5607.712 5540.061 5218.906 5446.802 5569.724 5700.475 5941.952
3 33051.454 32778.441 32254.443 32637.777 32840.267 33049.390 33460.665
4 43780.831 43070.780 40563.164 42330.452 43323.869 44360.792 46236.838
5 45486.319 43957.718 39817.248 42936.081 44491.202 46114.991 49371.530
6 43827.489 44847.403 39754.439 43551.772 45627.654 47687.050 52068.967
7 44110.533 45722.295 39804.521 44229.582 46655.892 49318.893 54471.455
8 43054.292 46548.478 39908.231 44973.109 47715.736 50713.555 56625.530
9 42238.414 47324.744 40157.785 45632.563 48704.145 52222.498 58873.889
10 42840.042 48102.280 40417.345 46477.025 49776.456 53421.789 60945.000
11 40874.291 48838.929 40575.513 47162.254 50786.879 54667.260 63029.662
12 45088.098 49603.864 40677.606 47898.387 51858.904 56130.440 64666.018

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもの。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもので、図はその20年後の最終成績の分布を意味する。


Fig.7

シミュレーション結果(中長期ターゲット)
金額単位:$
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
0 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593
12 49603.864 42221.514 44315.809 46739.101 48616.562 50173.290 51632.175 53267.001
24 49603.864 39986.262 42795.708 46530.304 49494.562 52226.779 54786.426 57362.455
36 49603.864 39133.389 42634.421 47215.992 51025.003 54535.434 58052.818 61774.829
48 49603.864 38328.761 43058.709 48289.925 52817.455 57021.651 61388.698 66249.537
60 49603.864 38146.647 42377.045 49398.732 54764.335 59797.878 65262.714 71103.298
72 49603.864 38157.179 43547.713 51014.426 57147.781 63365.169 69364.948 75673.838
84 49603.864 38789.437 44598.001 52556.144 59445.592 66054.251 73148.519 80726.724
96 49603.864 39524.266 45435.281 54695.468 61892.181 69735.047 78166.942 86615.181
108 49603.864 39638.900 46975.163 56399.631 64152.688 72883.224 82234.247 92133.113
120 49603.864 41135.259 48555.391 57992.566 67437.807 76743.658 86687.321 97399.153
132 49603.864 41037.759 49434.798 60686.303 70426.478 80823.525 91807.301 104483.344
144 49603.864 41153.904 50928.267 62902.199 73753.106 84948.841 97212.334 110927.925
156 49603.864 42470.945 51613.370 65695.752 76756.198 88718.423 102817.235 117555.076
168 49603.864 44006.365 53695.264 67840.591 80567.086 93948.144 108654.204 124526.813
180 49603.864 44127.436 55006.606 69950.835 83882.645 99167.414 115129.374 133167.830
192 49603.864 45997.002 56905.400 73606.487 89009.083 104723.623 122520.532 142235.263
204 49603.864 46956.337 58465.520 76478.174 92949.202 109422.751 129117.442 152103.599
216 49603.864 47721.429 61675.318 80253.854 98396.207 115849.481 135968.140 160769.799
228 49603.864 49653.858 63143.928 83507.039 102955.937 121590.318 143762.039 170502.857
240 49603.864 52786.482 65602.588 85944.707 106913.117 129162.784 152237.930 182384.415

Fig.7の説明 Fig.7は、実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもの。その4シミュレーションから、どの程度の確率で投資金額が変動しうるか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で20年後の結果が52786.4819$以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で20年後の結果が152237.9303$以上

考察


この運用データは実際はVTIではなく、特定口座でSBI-SBI・VTIを運用しているのですが、目標のインデックスは同じなので、使用してます。
為替変動が大きいせいか、シミュレーション範囲内に収まらなくなる可能性が高いため、購入時期のドル/円を調べて円から$に変換しました。
そして、正確に月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なので、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないものの、おおよそ同じだろうと考えておきます。


現在は 12ヶ月で-4515.7664468$(-9.1036586%)となってます。

ちょっと復活ですね。
集計日のドル円から換算すると、時価評価額5,894,367円(+210,303円)ですね。運よく円高の時にがっつり買えていたので、円安の影響で円換算ではプラスですね。いつまでこういう状況なのはわかりませんけど。

下落はしてるところなんでですが、いままでのところ、Fig.1、Fig.2のシミュレーション結果の範囲からみると基本的に2.5%~97.5%内に収まっています。

Fig.3の騰落率では、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山の中腹あたりに来てますね。

ただ、それでもFig.5からもわかるように長期間投資を行うことで、今後また盛り返せると思われます。定期預金よりは良いはずなので、例え一時的に下がっていてもそれでもいいわけです。

Fig6から形成された分布やFig.7の数値化した表でも元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。上位では1億円を超える場合も想定される点は夢がありますね。

米国株式は変動はあれども200年ほど右肩上がりなので、もしも50パーセンタイル値より下がった時があれば、追加で投資するのを繰り返すと、資本主義が滅びない限りはこのシミュレーションの結果よりも良くなるだろうと思われます。なので、そろそろ追加入金したい衝動に駆られていますが、追加弾頭が足りないのと、まだ下がりそうなので、少し待ってたらまた上がってきましたね。タイミングって難しいですね。
落ちるナイフは掴まないことが重要ですし、だましで上がっていてすぐにまた下落するかもしれないことを考えたらどのタイミングでも購入できません(笑)
さらには円安も進んでいることもまた躊躇する理由にもなりました。結果として高掴みがほとんどになるという。。。やっぱりドルコスト平均てそういう感情的投資阻害をさせないので、良いんでしょうね。
まあ、追加資金を投入しようにも、そもそも余裕資金を全部ぶち込んでいたので追加しようもなかったんですけどね。

フルインベストは右肩上がりなら最適解かもしれません。しかし、未来はわからないので、生活防衛費を除いた余裕資金を一定割合で持っておくこともまた重要ですね。

今後に期待します。

以上。