趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

セゾン資産形成の達人ファンド実際に投資してみた!2023年1月

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年定額積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年後の定額積立シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 40年定額積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


セゾン投信の投資の達人の過去基準価額csvデータをダウンロードして使用できる形に調整する。 (使用データ 2007-03-15 ~2021-07-30)
月末の日付と終値だけのデータを「R」で処理してデータフレームを作成、 そこから年間の平均リターン、年間標準偏差を算出する。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?セゾン資産形成の達人ファンドで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回モンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータを並べて上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして分布や表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
セゾン投信資産形成の達人の過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、セゾン投信の約13年のデータから算出した平均リターン8.07252%、年間標準偏差18.15158%の正規乱数により変動を発生させ、実際に投資した期間まで毎月の実投資額で5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したも。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績のようなものをそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:万円
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 0.1982 0.20 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000
1 5.2840 5.20 5.1803 5.1939 5.2010 5.2081 5.2216
2 10.4139 10.20 9.7190 10.0506 10.2395 10.4188 10.7601
3 15.7743 15.20 14.1346 14.8705 15.2829 15.6891 16.4913
4 20.5399 20.20 18.4728 19.6792 20.3475 21.0329 22.3334
5 26.1396 25.20 22.7328 24.4780 25.4866 26.4233 28.4024
6 31.0013 30.20 26.8465 29.3199 30.5939 31.8958 34.6067
7 37.5797 35.21 30.9759 34.1065 35.7747 37.5242 41.0627
8 43.0992 40.21 34.9871 38.9717 40.9864 43.2106 47.6558
9 47.8837 45.26 38.9617 43.7350 46.2914 48.9520 54.5337
10 49.7885 50.30 43.1805 48.5425 51.5867 54.6515 61.5314
11 51.9773 55.32 47.0684 53.2919 56.8234 60.7036 68.1321
12 60.4311 60.35 51.1701 58.0859 62.1590 66.5608 75.3628
13 64.4285 65.44 55.0613 63.0155 67.5279 72.5026 83.2897
14 66.1598 70.46 59.4634 67.8806 73.0934 78.4816 90.4155
15 72.6462 75.46 63.2475 72.8528 78.5140 84.7335 97.7634
16 81.9053 80.46 67.1770 77.6538 83.8838 90.6303 105.6875
17 86.3815 85.46 70.9442 82.4774 89.3952 96.9829 113.5566
18 90.8846 90.46 74.6312 87.2560 94.7009 103.3850 121.5317
19 95.2194 95.46 78.4388 91.8690 100.0426 109.5799 129.4731
20 103.5260 100.46 82.3867 96.7322 105.7469 116.4017 137.9316
21 102.2860 105.46 86.5883 101.4130 111.4238 122.2777 146.3942
22 110.1720 110.46 90.0717 106.2991 116.9208 128.4333 154.6555

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。40年(全期間)を毎月5万円、月末に投資した場合を5000回シミュレーションしたもの。実際の投資額とは異なる。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年定額積立投資シミュレーション表
金額単位:万円
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 60 56.8710 59.0638 61.6432 63.6384 65.5465 67.2500 69.1596
60 300 246.1975 267.7900 296.0065 318.1404 340.0570 361.6246 384.4065
120 600 482.6875 546.3640 635.7288 709.5988 777.1065 847.9900 931.7347
180 900 752.6121 885.6152 1062.5129 1218.3266 1366.6944 1534.7553 1714.8411
240 1200 1097.2810 1299.6441 1590.3932 1858.9339 2153.2481 2472.2522 2838.0391
300 1500 1470.4084 1783.1608 2249.6003 2707.1217 3181.8452 3691.5739 4322.1278
360 1800 1933.2002 2405.5954 3121.7273 3853.2701 4568.6446 5504.2688 6582.8840
420 2100 2466.0934 3131.1839 4190.8300 5291.0955 6459.4343 7836.2270 9531.2803
480 2400 3020.9514 4015.9852 5600.0860 7223.5664 8982.9562 11046.6669 13738.5777

Fig.7の説明 Fig.7は定額積立をし続けた40年後のシミュレーション最終成績から、どの程度の確率で投資金額が変動したか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が3020.9514万円以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で30年後の結果が11046.6669万円以上


考察


特定口座でセゾン資産形成の達人を運用しているのですが、アクティブファンドです。
ただ、正確には月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なのと、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないですが・・・まあ、おおよそ同じだろうと考えておきます。

現在は22ヶ月で-0.288万円( -0.2607279%)となってます。

毎日が忙しすぎてブログ更新自体忘れていたのですが、3ヶ月ぶり?に更新です。

でも、まーだ下落してますね。

ただ、Fig.1、Fig.2のモンテカルロシミュレーション結果の範囲からみると50パーセンタイル付近まで戻ってはいますけどね。


コロナショック時を含むシミュレーションでは5パーセンタイルも平気で下回っていたことを考えると、まだ持ちこたえてはいるようですが、普通に下落です。まだ落ちてもおかしくはないような気もします。

Fig.3で最初の時に大きな逸脱が見えますが、そもそも記録した金額に間違いがあったのではないかなと思います。逆算出来たらそのうち訂正しようと思いますが、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に、今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスとなっています。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山の中腹付近に来てますね。確率分布的には出現しやすい位置にいるという感じですね。

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点ですね。

Fig6から、形成された分布から考えると、元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。上位では1億円を超える場合も想定される点は夢がありますね。 Fig.7から、毎月5万円を投資した場合の40年後のシミュレーション結果は95%の確率で3020.9514万円以上になっているということです。増加率は+125.872975%と下位5%にしては増えています。 50%の確率で11046.6669万円以上になっているということです。
増加率は+460.2777875%と中央値ではかなり増えています。

アクティブという点は信託報酬が高額という点や、インデックスに忠実でないということにもデメリットがあるかもしれませんが、あえて選んでます。

少なくとも、国債や定期預金よりは良いはずです。



とはいえ、未来のシミュレーションはいいですけど、現在は下落はしてるのでメンタル的にはあまり良いものではないですね(笑)
救いは、SP500や全世界などと比べるとあまり変動が大きくない事、でしょうか。下落はしていますが、米国市場単体よりは円高に転じ始めた影響でしょうか、まだ下落している印象です。


世界全体投資だからなのか、コロナや戦争等の影響で下がるのは当然とも言えます。そう考えるとシミュレーション範囲下限を下回っていないのは凄いとも思えてきます。一億総株主時代に突入するかは不明ですが、方向としては良い傾向なのではないかと私は考えています。

というのも、市場に資金が潤沢で流動性もあれば、投資しているお金は育つ速度は上がりそうな気がしているからです。実際はどうなのかはわかりませんが・・・。

今後もシミュレーション通り(範囲の上目で!)になると良いなと、期待します。

以上。