趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

セゾン資産形成の達人ファンド実際に投資してみた!2023年6月

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年定額積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年後の定額積立シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 40年定額積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


セゾン投信の投資の達人の過去基準価額csvデータをダウンロードして使用できる形に調整する。 (使用データ 2007-03-15 ~2021-07-30)
月末の日付と終値だけのデータを「R」で処理してデータフレームを作成、 そこから年間の平均リターン、年間標準偏差を算出する。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?セゾン資産形成の達人ファンドで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回モンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータを並べて上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして分布や表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
セゾン投信資産形成の達人の過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、セゾン投信の約13年のデータから算出した平均リターン8.07252%、年間標準偏差18.15158%の正規乱数により変動を発生させ、実際に投資した期間まで毎月の実投資額で5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したも。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績のようなものをそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:万円
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 0.1982 0.20 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000
1 5.2840 5.20 5.1809 5.1943 5.2014 5.2082 5.2213
2 10.4139 10.20 9.6973 10.0414 10.2297 10.4110 10.7758
3 15.7743 15.20 14.0952 14.8974 15.2885 15.6834 16.4551
4 20.5399 20.20 18.4860 19.7164 20.3870 21.0838 22.3761
5 26.1396 25.20 22.7455 24.5066 25.5181 26.5314 28.5517
6 31.0013 30.20 26.9396 29.2934 30.6217 31.9806 34.7186
7 37.5797 35.21 31.0239 34.0705 35.8736 37.5767 41.2127
8 43.0992 40.21 35.0829 38.8839 41.0360 43.2078 47.7588
9 47.8837 45.26 39.1799 43.7563 46.2386 48.9433 54.7387
10 49.7885 50.30 43.4264 48.6223 51.5883 54.7917 61.6128
11 51.9773 55.32 47.3541 53.5145 56.8532 60.6927 68.7748
12 60.4311 60.35 51.4175 58.1558 62.2872 66.5498 75.8118
13 64.4285 65.44 55.8031 63.1565 67.6605 72.6371 83.3941
14 66.1598 70.46 59.3186 67.9588 73.0868 78.8549 90.4351
15 72.6462 75.46 63.5672 72.8869 78.4764 84.9804 97.3247
16 81.9053 80.46 66.9681 77.5976 84.0241 90.9782 105.9496
17 86.3815 85.46 70.6995 82.5130 89.6110 97.2857 114.1322
18 90.8846 90.46 74.7189 87.5462 95.2373 103.9144 122.5238
19 95.2194 95.46 78.5464 92.1852 100.5068 110.2220 130.3168
20 103.5260 100.46 81.4233 97.0434 106.3329 116.2909 137.8153
21 102.2860 105.46 86.0284 101.8505 111.9444 122.9583 146.3659
22 110.1720 110.46 89.5765 106.6332 117.4165 129.5729 154.1611
23 121.1781 115.46 93.1674 111.4662 123.0210 136.2989 163.2487
24 125.3959 120.46 96.7712 116.0671 128.8029 142.8463 171.1503
25 133.1199 125.46 101.0203 121.3652 134.3021 148.9310 181.0976
26 145.4164 130.46 105.0023 126.0979 140.0740 155.1949 191.1017
27 147.2573 135.46 108.4782 131.8485 145.8936 161.9835 199.5313

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。40年(全期間)を毎月5万円、月末に投資した場合を5000回シミュレーションしたもの。実際の投資額とは異なる。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年定額積立投資シミュレーション表
金額単位:万円
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 60 56.4740 58.8204 61.5825 63.6529 65.4065 67.2592 69.1479
60 300 247.1815 267.4614 294.7963 318.0144 337.7366 359.7771 382.3382
120 600 488.6959 548.7194 633.6643 707.4357 769.0395 844.4379 928.4540
180 900 762.9991 879.8363 1053.3218 1207.9605 1364.3154 1539.1716 1724.4521
240 1200 1099.4208 1299.7826 1610.9359 1885.0964 2165.7117 2491.0110 2822.4128
300 1500 1438.9503 1763.5801 2268.4746 2725.3424 3201.3216 3718.2049 4350.7222
360 1800 1889.0444 2360.4244 3131.7462 3872.2285 4630.7669 5467.2980 6411.6081
420 2100 2425.5418 3096.7322 4274.1244 5341.5702 6497.5196 7890.6571 9449.2644
480 2400 3072.5065 4000.0508 5719.6721 7302.4177 9055.4349 11072.3858 13588.9063

Fig.7の説明 Fig.7は定額積立をし続けた40年後のシミュレーション最終成績から、どの程度の確率で投資金額が変動したか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が3072.5065万円以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で30年後の結果が11072.3858万円以上


考察


特定口座でセゾン資産形成の達人を運用しているのですが、アクティブファンドです。
ただ、正確には月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なのと、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないですが・・・まあ、おおよそ同じだろうと考えておきます。

現在は27ヶ月で11.7973万円( +8.7090654%)となってます。

いままでのところ、Fig.1、Fig.2のモンテカルロシミュレーション結果の範囲からみると50パーセンタイル付近になっています。ただ、前回から1ヶ月経ってないので何とも言えませんけどね。


Fig.3で最初の時に大きな逸脱が見えますが、そもそも記録した金額に間違いがあったのではないかなと思います。逆算出来たらそのうち訂正しようと思いますが、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に、今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスとなっています。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山の中腹付近に来てますね。確率分布的には出現しやすい位置にいるという感じですね。

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点だろう。

Fig6から、形成された分布から考えると、元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。上位では1億円を超える場合も想定される点は夢がありますね。 Fig.7から、毎月5万円を投資した場合の40年後のシミュレーション結果は95%の確率で3072.5065万円以上になっているということです。増加率は+128.0211042%と下位5%にしては増えています。 50%の確率で11072.3858万円以上になっているということです。
増加率は+461.3494083%と中央値ではかなり増えています。

アクティブという点は信託報酬が高額という点や、インデックスに忠実でないということにもデメリットがあるかもしれませんが、あえて選んでます。

少なくとも、国債や定期預金よりは良いはずです。



とはいえ、未来のシミュレーションはいいですけど、下落するとメンタル的にはあまり良いものではないですよね(笑)
救いは、あまり変動が大きくない事、でしょうか。下落はしても米国市場単体よりは円安の影響もあるとは思いますが、下落してない印象です。分散投資ができている関係で変動幅、リスクが低くなるのは当たり前かもしれませんけどね。


世界全体投資だからなのか、コロナや戦争等の影響で下がるのは当然とも言えます。そう考えるとシミュレーション範囲下限を下回っていないのは凄いとも思えてきます。

一億総株主時代に突入するかは不明ですが、方向としては良い傾向なのではないかと私は考えていますが、というのも、市場に資金が潤沢で流動性もあれば、投資しているお金は育つ速度は上がりそうな気がしているからです。実際はどうなのかはわかりませんがね。

今後もシミュレーション通り(範囲の上目で!)になると良いなと、期待します。

以上。