趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

【旧つみたてNISA】SBI-SBI・V・SP500実際に投資してみた!【2024年以降も継続中】2024年11月分

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 最新月(当月)の積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年積立投資シミュレーション分布
    7. Fig.7 : 40年積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


米国のSP500連動の上場投資信託SPYのデータをGoogleスプレッドシートGoogle Finance関数を使って抽出。 (使用データ 1993-01-29 ~2021-08-27 )
月末の日付と終値だけのデータを「R」で抽出してデータフレームを作成。 月末の終値から、前月比率(n=343)を算出し計算に用いる。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?SPYで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)
Rを使って、毎月の実際の投資額をドル換算にして読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を20000回シミュレーションを行い得られたデータを並べ、上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
以前の検証記事↓
米国ETF SPY過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、SPYの約30年のデータから算出した平均リターン8.481591%、年間標準偏差14.5878%の正規乱数により変動を発生させ、実データのある期間分を投資額を投資日時でドル換算して20000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したもの。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績をそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:$
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
38 17712.58 14138.16 11273.79 14599.55 16736.03 19173.76 24955.54
39 18120.79 14138.16 11252.41 14645.58 16843.79 19344.54 25329.74
40 17698.34 14138.16 11258.13 14702.95 16907.91 19518.95 25716.94
41 18787.02 14138.16 11166.91 14736.05 16996.35 19667.27 26007.95
42 19392.85 14138.16 11176.94 14788.91 17115.49 19876.58 26326.07
43 19929.98 14138.16 11137.70 14837.68 17224.01 20056.70 26636.09
44 19475.25 14138.16 11145.33 14886.97 17330.56 20213.14 26897.31
45 20457.83 14138.16 11075.48 14921.25 17428.93 20386.80 27248.42
46 20653.69 14138.16 11061.97 14972.97 17554.53 20553.24 27695.09
47 21062.70 14138.16 11099.65 15044.48 17651.53 20750.36 28084.60

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて40年が経過した場合の金額推移を20000回シミュレーションしたもの。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年積立投資シミュレーション表
金額単位:$
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 7505.351 6589.14 6878.813 7218.361 7477.389 7710.809 7933.884 8161.655
60 14138.163 12020.61 13348.248 15080.935 16458.912 17760.172 19074.402 20489.786
120 14138.163 13539.07 15792.965 18905.155 21648.573 24431.726 27276.423 30476.357
180 14138.163 15946.47 19438.839 24587.718 29237.211 33762.962 38581.346 44423.291
240 14138.163 19573.00 24568.943 32736.463 39815.435 47284.602 54947.093 64237.198
300 14138.163 24657.43 31751.021 43272.266 54321.306 65546.636 78421.529 92898.350
360 14138.163 31633.89 41726.597 58245.047 74507.013 91846.689 111723.955 136053.269
420 14138.163 41184.50 54883.726 78650.275 102713.908 129158.682 159741.003 198401.516
480 14138.163 52598.09 72361.673 107400.092 141539.547 180890.568 226256.644 284836.841

Fig.7の説明 Fig.7は、実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめホールドだけし続けた場合の金額推移を20000回シミュレーションしたもの。そのシミュレーションから、どの程度の確率で投資金額が変動しうるか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が52598.0945$以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で40年後の結果が226256.6444$以上


考察


この運用データは実際はSPYではなく、つみたてNISA口座でSBI-SBI・S&P500を運用しているのですが、目標のインデックスは同じなので、使用してます。
今までのデータは円ベースで行っていたのですが、為替変動でシミュレーション範囲内に収まっていないなと感じたので、購入時期のドル/円を調べて円から$に変換しました。
そして、正確に月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なので、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないものの、おおよそ同じだろうと考えておきます。


現在は 47ヶ月で+6924.5347159$(+48.9776135%)となってます。

久しぶりに上昇です。
集計日のドル円から換算すると、時価評価額3,199,845円(+1,599,845円)ですね。 投資開始の2020年12月からどんどん上昇し75パーセンタイル値を超える位置を推移していたので、1993-01-29 ~2021-08-27 のデータから考えると良い成績を誇っていたように思います。

ただ、もっと下がってもおかしくはないというところではありますね。
また、今月も円安もまだ続いていますね。150円に近い状態になっています。円ベースで見た場合の資産を一時的に押し上げています。ドルベースでみるのが正解なのでしょうけど、円で見ると気分は楽ですね。 ただ、下がったとしても下がった分を上回るということは過去データによるシミュレーション結果が示しています。あくまで過去データ通りの変動幅であれば、ですが・・・

繰り返しになりますが、いままでのところ、Fig.1、Fig.2のシミュレーション結果の範囲からみると基本的に2.5%~97.5%内に収まっています。大きな変動は精神的に良くはないですけどね。変動の大きさから来る精神ダメージが評価額上昇の対価ということにしておきます。

Fig.3の騰落率では、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスにはなっています。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山のてっぺん付近に来てますね。確率分布的にみても出現頻度は高そうな位置ですね。(長期で行うと中央値付近が出やすいか?)

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点だろう。

Fig6から形成された分布やFig.7の数値化した表でも元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。上位では1億円を超える場合も想定される点は夢がありますね。

長期でのシミュレーション結果では40年後には95%の確率で元本を大きく上回る4倍弱程度と出ています。定期預金よりは良いはずなので、それでもいいわけです。
米国株式は変動はあれども200年ほど右肩上がりなので、上を向いて歩こうと思います。

いまのところ、圧倒的に国債や定期預金よりは良いです。為替の影響は無視しますが、長期投資ならば一括の方がいいだろうという理論からつみたてNISAは一括でいれましたが・・・その直後下落しましたね。
入れたタイミングが最高値くらいだったのでタイミングは最悪と言えましょう。しかしながら、これもまた長期投資では良いことだと考えておきます。
株価の上がって下がっては当然、起こります。 ただ、いついつに下落するとか、今後このあたりで下落するだろう、など、普通はわからないのですからね(わかる場合もあるにはあるけど・・・)。長期投資においては、世界滅亡レベルのことがないなら関係ないかなって思います。米国利上げや日本の大規模金融緩和継続、中国上海コロナ対策、ロシア関連の問題が懸念材料ですが、そのうち収束するでしょう。

旧つみたてNISAが終了しているので、追加投資は行いませんが、今後もホールドしていけば、40年後50%以上の確率でドル円レートで1ドル100円なら22,625,664円程度になると思われます。ドル円レートで1ドル150円なら33,938,497円程度になると思います。

追加投資しなくとも十分な数字かなと思われます。問題は20年後にはすべて特定口座に移行してしまうので20%以上とられてしまうことなので、取らぬ狸の皮算用ですが、取り崩しつつもホールドを続ければ老後問題は現時点で解決できているのかもしれません。

はい、というわけで、資本主義と確率を信じて、今後に期待します。
以上。