趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

SBI-SBI・V・全米株式、実際に投資してみた!2022.9月分

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 20年積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 20年積立投資シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 20年積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
誤情報が入り込んだり、情報が古くなったりすることもあります。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


米国の上場投資信託VTIのデータをGoogleスプレッドシートGoogle Finance関数を使って抽出。 (使用データ 2001-06-01~2021-07-30)

月末の日付と終値だけのデータを「R」で抽出してデータフレームを作成。 月末の終値から、前月比率(n=241)を算出し計算に用いる。
算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
【株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?VTIで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)】

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回シミュレーションを行い、得られたデータを並べ、上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、VTIの過去時系列データから算出した平均リターン7.16279%、年間標準偏差15.26225%の正規乱数により変動を発生させ、実データのある期間分を5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したもの。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績をそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:$
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 1945.766 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593
1 3793.726 3733.755 3587.350 3689.113 3745.786 3803.434 3908.318
2 5607.712 5540.061 5204.401 5449.277 5570.824 5699.192 5936.562
3 33051.454 32778.441 32250.299 32633.331 32841.073 33048.295 33458.944
4 43780.831 43070.780 40480.330 42355.757 43350.033 44339.532 46183.175
5 45486.319 43957.718 39813.277 42837.604 44392.037 46091.209 49312.714
6 43827.489 44847.403 39784.073 43434.382 45480.901 47712.978 52200.349
7 44110.533 45722.295 39876.397 44179.517 46667.584 49180.909 54240.996
8 43054.292 46548.478 39994.126 44938.945 47683.740 50618.628 56594.772
9 42238.414 47324.744 39841.598 45563.917 48739.103 52032.537 58968.276
10 42840.042 48102.280 40203.116 46219.970 49693.422 53288.593 61020.329
11 40874.291 48838.929 40406.684 46973.451 50659.915 54656.515 62990.878
12 45088.098 49603.864 40376.950 47697.734 51530.108 55937.487 65360.073
13 43817.020 50317.487 40807.613 48376.843 52618.405 57270.978 67364.190
14 42433.983 51010.728 41307.114 49080.761 53631.267 58608.671 69265.764

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもの。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもので、図はその20年後の最終成績の分布を意味する。


Fig.7

シミュレーション結果(中長期ターゲット)
金額単位:$
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
0 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593
12 49603.864 42382.768 44273.900 46607.759 48464.284 50089.776 51744.498 53355.728
24 51010.728 40756.862 43897.827 47787.483 50936.665 53632.583 56266.547 59175.832
36 51010.728 39691.360 43485.597 48704.289 52624.128 56266.522 59825.627 63647.236
48 51010.728 39142.681 43592.629 49483.789 54535.271 58782.906 63159.098 67984.375
60 51010.728 38429.979 43939.474 51207.103 56481.364 61636.160 66857.993 72840.786
72 51010.728 39285.889 44592.821 52372.333 58738.518 64838.870 70645.722 77520.171
84 51010.728 39352.355 45088.232 54150.891 61531.536 68059.467 75116.930 82381.246
96 51010.728 39531.426 46424.716 56088.259 63527.265 71839.141 79931.770 88534.467
108 51010.728 40400.203 46901.473 57700.317 66205.280 75253.070 84201.894 94539.362
120 51010.728 40343.594 48033.301 59787.347 69630.766 79478.650 89533.492 100598.778
132 51010.728 41219.031 49710.462 62330.008 73173.883 83812.141 95185.127 107259.230
144 51010.728 42039.164 51677.738 65152.178 76453.352 88158.950 100118.419 114356.629
156 51010.728 43317.822 53402.289 67595.472 79806.456 91969.084 105672.620 121828.681
168 51010.728 44294.455 54912.189 69957.640 83391.339 96461.221 111310.743 129225.869
180 51010.728 45665.113 56691.008 73341.376 87664.796 102322.537 118944.185 137391.055
192 51010.728 47401.426 58784.792 75058.374 91294.936 107708.765 125636.151 146641.261
204 51010.728 48524.728 61374.396 79498.266 96438.016 113047.227 133425.846 156563.008
216 51010.728 49718.545 63192.355 83390.094 101372.132 119111.894 141797.435 167538.537
228 51010.728 50155.073 65982.924 86506.351 105829.516 125632.846 149392.168 176510.605
240 51010.728 51437.390 66953.230 89662.714 109770.587 132764.951 157465.561 188979.452

Fig.7の説明 Fig.7は、実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもの。その4シミュレーションから、どの程度の確率で投資金額が変動しうるか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で20年後の結果が51437.39$以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で20年後の結果が157465.5614$以上

考察


この運用データは実際はVTIではなく、特定口座でSBI-SBI・VTIを運用しているのですが、目標のインデックスは同じなので、使用してます。
為替変動が大きいせいか、シミュレーション範囲内に収まらなくなる可能性が高いため、購入時期のドル/円を調べて円から$に変換しました。
そして、正確に月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なので、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないものの、おおよそ同じだろうと考えておきます。


現在は 14ヶ月で-8576.7453491$(-16.8136109%)となってます。

またもや下落しましたね。続落です。いつまで下がるんでしょうね?
集計日のドル円から換算すると、時価評価額6,121,102円(+237,038円)ですね。

下落はしましたが、いままでのところ、Fig.1、Fig.2のシミュレーション結果の範囲からみると基本的に2.5%~97.5%内に収まっています。

Fig.3の騰落率では、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山の中腹あたりに来てますね。

ただ、それでもFig.5からもわかるように長期間投資を行うことで、今後また盛り返せると思われます。定期預金よりは良いはずなので、例え一時的に下がっていてもそれでもいいわけです。

Fig6から形成された分布やFig.7の数値化した表でも元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。上位では1億円を超える場合も想定される点は夢がありますね。

米国株式は変動はあれども200年ほど右肩上がりなので、もしも50パーセンタイル値より下がった時があれば、追加で投資するのを繰り返すと、資本主義が滅びない限りはこのシミュレーションの結果よりも良くなるだろうと思われます。なので、そろそろ追加入金したい衝動に駆られていますが、追加弾頭が足りないのと、まだ下がりそうなので、少し待ってたらまた上がってきましたね。タイミングって難しいですね。
落ちるナイフは掴まないことが重要ですし、だましで上がっていてすぐにまた下落するかもしれないことを考えたらどのタイミングでも購入できません(笑)
さらには円安も進んでいることもまた躊躇する理由にもなりました。結果として高掴みがほとんどになるという。。。やっぱりドルコスト平均てそういう感情的投資阻害をさせないので、良いんでしょうね。
まあ、追加資金を投入しようにも、そもそも余裕資金を全部ぶち込んでいたので追加しようもなかったんですけどね。

フルインベストは右肩上がりなら最適解かもしれません。しかし、未来はわからないので、生活防衛費を除いた余裕資金を一定割合で持っておくこともまた重要ですね。

今後に期待します。

以上。