趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

SBI-SBI・V・全米株式、実際に投資してみた!2022.6月分

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 20年積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 20年積立投資シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 20年積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


米国の上場投資信託VTIのデータをGoogleスプレッドシートGoogle Finance関数を使って抽出。 (使用データ 2001-06-01~2021-07-30)

月末の日付と終値だけのデータを「R」で抽出してデータフレームを作成。 月末の終値から、前月比率(n=241)を算出し計算に用いる。
算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
【株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?VTIで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)】

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回シミュレーションを行い、得られたデータを並べ、上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、VTIの過去時系列データから算出した平均リターン7.16279%、年間標準偏差15.26225%の正規乱数により変動を発生させ、実データのある期間分を5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したもの。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績をそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:$
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 1945.766 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593
1 3793.726 3733.755 3578.531 3686.660 3748.213 3803.322 3916.529
2 5607.712 5540.061 5219.179 5444.903 5575.275 5698.840 5932.490
3 33051.454 32778.441 32248.504 32632.136 32844.520 33059.806 33475.272
4 43780.831 43070.780 40566.225 42372.256 43328.272 44330.930 46258.014
5 45486.319 43957.718 39813.871 42946.084 44517.394 46155.003 49296.879
6 43827.489 44847.403 39614.637 43593.865 45646.640 47756.334 52172.420
7 44110.533 45722.295 39704.287 44254.662 46717.996 49253.768 54629.637
8 43054.292 46548.478 39849.493 44915.188 47799.338 50755.382 56853.198
9 42238.414 47324.744 39955.477 45577.061 48844.001 52089.070 58765.722
10 42840.042 48102.280 40411.935 46277.642 49756.579 53506.656 60800.758
11 40874.291 48838.929 40687.916 46941.911 50774.261 54709.380 62946.522

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもの。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもので、図はその20年後の最終成績の分布を意味する。


Fig.7

シミュレーション結果(中長期ターゲット)
金額単位:$
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
0 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593 1912.593
12 48838.929 41762.705 43649.963 46045.368 47896.255 49483.377 51062.236 52573.459
24 48838.929 39177.464 42260.033 46009.736 49121.710 51625.732 54135.051 56789.318
36 48838.929 37910.999 41799.532 46568.172 50257.382 54001.014 57161.198 60900.285
48 48838.929 37697.501 41893.208 47597.304 51811.298 56325.914 60533.230 65028.905
60 48838.929 37258.334 42242.152 48601.007 53778.901 58659.229 64040.533 69638.853
72 48838.929 37359.194 42681.814 49764.010 55921.637 61421.821 67614.576 74442.463
84 48838.929 37925.637 43737.475 51435.441 58355.335 64956.960 71843.031 79147.783
96 48838.929 37780.243 44308.620 53557.599 61111.461 68475.172 76055.073 85161.236
108 48838.929 38606.809 45673.208 55546.306 64180.279 72433.339 81469.121 90933.680
120 48838.929 38643.731 46670.208 58162.537 67246.649 76325.259 85671.079 96897.246
132 48838.929 39639.290 47873.716 60092.879 70420.050 80877.660 90975.632 102319.793
144 48838.929 40685.118 49021.789 62345.530 73803.088 84047.309 96146.498 108928.612
156 48838.929 42608.510 51063.184 65771.946 77769.076 89150.135 101711.883 116156.271
168 48838.929 42441.488 53189.818 68465.549 81897.189 94375.339 108217.429 124917.990
180 48838.929 43736.673 54284.664 70911.762 84671.931 99818.550 114967.753 132717.561
192 48838.929 45028.604 55873.247 73729.469 88918.019 104971.077 122042.609 140348.880
204 48838.929 45885.839 57991.055 76330.232 93265.510 110878.650 128912.589 150601.009
216 48838.929 47363.041 60504.468 79351.924 97816.911 117218.150 136103.420 160785.416
228 48838.929 49153.221 61638.414 83217.177 103511.896 123285.683 145287.360 169866.043
240 48838.929 50810.602 63432.997 86964.536 108602.809 130013.529 154387.381 182401.261

Fig.7の説明 Fig.7は、実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもの。その4シミュレーションから、どの程度の確率で投資金額が変動しうるか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で20年後の結果が50810.6019$以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で20年後の結果が154387.3814$以上

考察


この運用データは実際はVTIではなく、特定口座でSBI-SBI・VTIを運用しているのですが、目標のインデックスは同じなので、使用してます。
為替変動が大きいせいか、シミュレーション範囲内に収まらなくなる可能性が高いため、購入時期のドル/円を調べて円から$に変換しました。
そして、正確に月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なので、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないものの、おおよそ同じだろうと考えておきます。


現在は 11ヶ月で-7964.6377135$(-16.3079697%)となってます。

またもや下落しましたね。続落です。いつまで下がるんでしょうね?
集計日のドル円から換算すると、時価評価額5,548,685円(-35,379円)ですね。

下落はしましたが、いままでのところ、Fig.1、Fig.2のシミュレーション結果の範囲からみると基本的に2.5%~97.5%内に収まっています。2.5%も下回りそうですけどね(笑)

高値で一括投資したのが大きな打撃になっているように感じます。

 

Fig.3の騰落率では、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山の中腹あたりに来てますね。

ただ、それでもFig.5からもわかるように長期間投資を行うことで、今後また盛り返せると思われます。定期預金よりは良いはずなので、例え一時的に下がっていてもそれでもいいわけです。

Fig6から形成された分布やFig.7の数値化した表でも元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。上位では1億円を超える場合も想定される点は夢がありますね。

米国株式は変動はあれども200年ほど右肩上がりなので、もしも50パーセンタイル値より下がった時があれば、追加で投資するのを繰り返すと、資本主義が滅びない限りはこのシミュレーションの結果よりも良くなるだろうと思われます。なので、そろそろ追加入金したい衝動に駆られていますが、追加弾頭が足りないのと、まだ下がりそうなので、少し待ってたらまた上がってきましたね。タイミングって難しいですね。
落ちるナイフは掴まないことが重要ですし、だましで上がっていてすぐにまた下落するかもしれないことを考えたらどのタイミングでも購入できません(笑)
さらには円安も進んでいることもまた躊躇する理由にもなりました。結果として高掴みがほとんどになるという。。。やっぱりドルコスト平均てそういう感情的投資阻害をさせないので、良いんでしょうね。
まあ、追加資金を投入しようにも、そもそも余裕資金を全部ぶち込んでいたので追加しようもなかったんですけどね。

フルインベストは右肩上がりなら最適解かもしれません。しかし、未来はわからないので、生活防衛費を除いた余裕資金を一定割合で持っておくこともまた重要ですね。

今後に期待します。

以上。