趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

セゾン資産形成の達人ファンド実際に投資してみた!2022年7月

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年定額積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年後の定額積立シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 40年定額積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


セゾン投信の投資の達人の過去基準価額csvデータをダウンロードして使用できる形に調整する。 (使用データ 2007-03-15 ~2021-07-30)
月末の日付と終値だけのデータを「R」で処理してデータフレームを作成、 そこから年間の平均リターン、年間標準偏差を算出する。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?セゾン資産形成の達人ファンドで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回モンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータを並べて上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして分布や表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
セゾン投信資産形成の達人の過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、セゾン投信の約13年のデータから算出した平均リターン8.07252%、年間標準偏差18.15158%の正規乱数により変動を発生させ、実際に投資した期間まで毎月の実投資額で5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したも。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績のようなものをそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:万円
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 0.1982 0.20 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000
1 5.2840 5.20 5.1795 5.1939 5.2013 5.2082 5.2216
2 10.4139 10.20 9.6899 10.0488 10.2314 10.4207 10.7606
3 15.7743 15.20 14.1384 14.8873 15.2952 15.7201 16.5056
4 20.5399 20.20 18.4079 19.7084 20.3540 21.0811 22.4842
5 26.1396 25.20 22.7257 24.4988 25.5277 26.5006 28.5823
6 31.0013 30.20 27.0332 29.3684 30.6720 32.0053 34.8014
7 37.5797 35.21 31.2117 34.1483 35.8753 37.6177 41.0713
8 43.0992 40.21 35.2809 38.9074 41.0530 43.2278 47.7857
9 47.8837 45.26 39.4391 43.7828 46.3112 49.0350 54.5541
10 49.7885 50.30 43.2946 48.4986 51.5690 54.8451 61.3817
11 51.9773 55.32 47.4042 53.3249 56.8962 60.7292 68.1404
12 60.4311 60.35 51.4558 58.2728 62.0827 66.5710 75.5604
13 64.4285 65.44 55.7062 63.1248 67.6460 72.6509 82.9043
14 66.1598 70.46 59.5752 67.7238 72.9494 78.5904 90.1616
15 72.6462 75.46 63.1848 72.8452 78.3981 84.7137 97.7561
16 81.9053 80.46 66.8066 77.6140 83.8936 90.8408 106.1270

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。40年(全期間)を毎月5万円、月末に投資した場合を5000回シミュレーションしたもの。実際の投資額とは異なる。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年定額積立投資シミュレーション表
金額単位:万円
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 60 56.9779 58.9256 61.7421 63.7108 65.6350 67.2383 68.9658
60 300 244.5539 265.8027 294.0313 317.2221 338.6222 360.0060 383.3844
120 600 491.2649 550.0565 636.2396 706.0485 780.8787 855.2305 930.8456
180 900 739.3622 861.7334 1037.8725 1192.7516 1338.5159 1511.8747 1687.9456
240 1200 1069.6825 1251.2568 1554.6769 1833.0032 2122.1127 2415.3100 2764.3470
300 1500 1418.9132 1740.3416 2249.1357 2701.7228 3194.1540 3713.4424 4309.0359
360 1800 1887.1166 2345.3754 3089.1458 3821.9439 4522.8137 5388.8599 6474.1380
420 2100 2452.4317 3126.0684 4123.1567 5126.5728 6365.9666 7826.0989 9418.9625
480 2400 3071.6424 4013.1063 5591.0141 7211.6631 8970.0507 10917.5328 13411.2484

Fig.7の説明 Fig.7は定額積立をし続けた40年後のシミュレーション最終成績から、どの程度の確率で投資金額が変動したか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が3071.6424万円以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で30年後の結果が10917.5328万円以上


考察


特定口座でセゾン資産形成の達人を運用しているのですが、アクティブファンドです。
ただ、正確には月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なのと、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないですが・・・まあ、おおよそ同じだろうと考えておきます。

現在は16ヶ月で1.4453万円( +1.7962963%)となってます。

ちょっと戻った。。。


いままでのところ、Fig.1、Fig.2のモンテカルロシミュレーション結果の範囲からみると25~75パーセンタイル範囲内に戻りました。

Fig.3で最初の時に大きな逸脱が見えますが、そもそも記録した金額に間違いがあったのではないかなと思います。逆算出来たらそのうち訂正しようと思いますが、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に、今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスとなっています。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山のてっぺん付近に来てますね。確率分布的には出現しやすい位置にいるという感じですね。

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点だろう。

Fig6から、形成された分布から考えると、元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。上位では1億円を超える場合も想定される点は夢がありますね。 Fig.7から、毎月5万円を投資した場合の40年後のシミュレーション結果は95%の確率で3071.6424万円以上になっているということです。増加率は+127.9851%と下位5%にしては増えています。 50%の確率で10917.5328万円以上になっているということです。
増加率は+454.8972%と中央値ではかなり増えています。

アクティブという点は信託報酬が高額という点や、インデックスに忠実でないということにもデメリットがあるかもしれませんが、あえて選んでます。

少なくとも、国債や定期預金よりは良いはずです。



とはいえ、未来のシミュレーションはいいですけど、現在いつ下落してもおかしくない世界情勢なのでメンタル的にはあまり良いものではないですね(笑)


救いは、今のところはあまり変動が大きくない事、でしょうか。


世界全体投資だからなのか、コロナの長期化、物価上昇、戦争等の懸念で下がるのは当然とも言えます。そう考えるとシミュレーション範囲下限を下回っていないのは凄いとも思えてきます。一億総株主時代に突入するかは不明ですが、方向としては良い傾向なのではないかと私は考えていますが、というのも、市場に資金が潤沢で流動性もあれば、投資しているお金は育つ速度は上がりそうな気がしているからです。実際はどうなのかはわかりませんがね。

今後もシミュレーション通り(範囲の上目で!)になると良いなと、期待します。

以上。