趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

セゾン資産形成の達人ファンド実際に投資してみた!2024年3月

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年定額積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年後の定額積立シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 40年定額積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


セゾン投信の投資の達人の過去基準価額csvデータをダウンロードして使用できる形に調整する。 (使用データ 2007-03-15 ~2021-07-30)
月末の日付と終値だけのデータを「R」で処理してデータフレームを作成、 そこから年間の平均リターン、年間標準偏差を算出する。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?セゾン資産形成の達人ファンドで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を20000回モンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータを並べて上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして分布や表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
セゾン投信資産形成の達人の過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、セゾン投信の約13年のデータから算出した平均リターン8.07252%、年間標準偏差18.15158%の正規乱数により変動を発生させ、実際に投資した期間まで毎月の実投資額で20000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したも。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績のようなものをそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:万円
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 0.2982 0.20 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000
1 5.2840 5.20 5.1807 5.1943 5.2014 5.2084 5.2217
2 10.4139 10.20 9.6907 10.0503 10.2333 10.4191 10.7601
3 15.7743 15.20 14.1306 14.8964 15.2940 15.6952 16.4791
4 20.5399 20.20 18.4787 19.7214 20.3807 21.0763 22.4253
5 26.1396 25.20 22.7609 24.5224 25.4997 26.5145 28.5463
6 31.0013 30.20 26.9733 29.3296 30.6724 32.0123 34.7071
7 37.5797 35.21 31.1264 34.1303 35.8314 37.5904 41.2392
8 43.0992 40.21 35.2486 38.9297 41.0406 43.1920 47.7976
9 47.8837 45.26 39.2647 43.7888 46.2942 48.9660 54.6464
10 49.7885 50.30 43.2545 48.5869 51.5700 54.8371 61.4400
11 51.9773 55.32 47.2204 53.3811 56.9010 60.6778 68.4157
12 60.4311 60.35 51.1539 58.2546 62.2477 66.5811 75.5852
13 64.4285 65.44 55.2888 63.1713 67.7153 72.6685 82.7946
14 66.1598 70.46 59.2893 67.9776 73.0196 78.6227 90.5424
15 72.6462 75.46 63.2943 72.8235 78.4932 84.7256 97.9149
16 81.9053 80.46 66.9975 77.6096 83.8877 90.8813 105.6178
17 86.3815 85.46 70.7759 82.3913 89.3142 97.0024 113.4092
18 90.8846 90.46 74.5802 87.2096 94.9153 103.1897 121.2789
19 95.2194 95.46 78.4751 92.0467 100.3694 109.4838 129.4503
20 103.5260 100.46 82.3920 96.9127 105.8621 115.8265 137.2300
21 102.2860 106.50 87.2329 102.8904 112.4186 123.2037 146.9744
22 110.1720 111.50 91.1245 107.7956 118.0832 129.6896 155.3956
23 121.1781 116.56 94.5513 112.6830 123.6860 136.2294 164.7200
24 125.3959 121.56 97.9666 117.4922 129.5862 142.7861 173.6792
25 133.1199 126.68 101.8640 122.6394 135.3547 149.7047 182.2524
26 145.4164 131.68 105.6435 127.5852 141.3111 156.5663 191.3781
27 147.2573 136.68 109.5717 132.4934 147.1440 163.1149 200.3799
28 161.8759 141.68 112.8030 137.5098 153.1339 169.9822 210.2389
29 169.1127 146.68 116.4150 142.5732 158.7908 176.8259 219.2950
30 177.3440 151.68 120.1966 147.5464 164.5939 183.7669 227.6938
31 171.5514 156.68 123.3453 152.4022 170.5955 190.5463 237.5241
32 186.7467 161.69 127.4090 157.3625 176.4934 197.5949 247.8400
33 193.5000 166.94 131.3895 162.8495 182.9524 205.5726 256.5118
34 215.0861 171.94 135.1765 167.7246 188.6615 212.6424 267.4696
35 231.0750 181.94 143.6117 177.2474 199.6894 224.7137 282.6243
36 250.2476 191.94 151.7060 187.3634 210.5895 237.2413 297.5217

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。実際に投資した金額を元に40年間ホールドし続けた場合を20000回シミュレーションしたもの。実際の投資額とは異なる。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年定額積立投資シミュレーション表
金額単位:万円
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 60.35 52.8800 54.8668 57.3131 59.1522 60.7231 62.2606 63.8162
60 191.94 144.1314 161.3941 184.4974 203.3654 221.5691 238.5627 257.5581
120 191.94 138.6576 167.9624 211.1761 247.9825 284.6578 322.8088 368.1741
180 191.94 149.4052 189.8924 253.7183 311.5204 370.9403 439.6353 521.3745
240 191.94 169.5021 224.4030 316.5242 402.7847 494.0022 599.2882 727.6223
300 191.94 192.6997 269.4859 393.7189 517.1371 657.4222 813.0825 1016.2069
360 191.94 228.5867 324.5234 499.7702 669.5183 869.1284 1106.4161 1405.2009
420 191.94 269.2862 397.1907 632.0974 880.2026 1162.6427 1501.8621 1959.3970
480 191.94 325.6777 492.1553 805.0163 1141.4663 1538.5126 2043.8700 2693.5068

Fig.7の説明 Fig.7は積立をし続けた金額までで、投資を開始してから40年のシミュレーション最終成績から、どの程度の確率で投資金額が変動したか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が325.6777万円以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で40年後の結果が2043.87万円以上


考察


特定口座でセゾン資産形成の達人を運用しているのですが、アクティブファンドです。
ただ、正確には月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なのと、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないですが・・・まあ、おおよそ同じだろうと考えておきます。

現在は36ヶ月で58.3076万円( +30.3780348%)となってます。


いままでのところ、Fig.1、Fig.2のモンテカルロシミュレーション結果の範囲からみると中央値から75パーセンタイル付近ですね。だいぶ上がったようです。

Fig.3を見ると、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に、今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスとなっています。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山のてっぺん付近に来てますね。確率分布的には出現しやすい位置にいるという感じですね。

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点だろう。

Fig6から、形成された分布から考えると、元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。
Fig.7から、40年後のシミュレーション結果は95%の確率で325.6777万円以上になっているということです。増加率は+169.6768261%と下位5%にしては増えています。 50%の確率で2043.87万円以上になっているということです。
増加率は+1064.8483901%と中央値ではかなり増えています。今投資をやめてもホールドし続けていれば50%の確率の部分を見るかぎりは、それなりに老後資産の足しになりそうです。

アクティブという点は信託報酬が高額という点や、インデックスに忠実でないということにもデメリットがあるかもしれませんが、あえて選んでます。

少なくとも、国債や定期預金よりは良いはずです。



とはいえ、未来のシミュレーションはいいですけど、下落すればメンタル的にはあまり良いものではないですね(笑)
救いは、あまり変動が大きくない事、でしょうか。下落はしたとしても、米国市場単体よりは円安の影響もあるとは思いますが、下落してない印象です。
世界全体投資だからなのか、コロナや戦争等の影響で下がるのは当然とも言えます。そう考えるとシミュレーション範囲下限を下回っていないのは凄いとも思えてきます。一億総株主時代に突入するかは不明ですが、方向としては良い傾向なのではないかと私は考えていますが、というのも、市場に資金が潤沢で流動性もあれば、投資しているお金は育つ速度は上がりそうな気がしているからです。実際はどうなのかはわかりませんがね。

今後もシミュレーション通り(範囲の上目で!)になると良いなと、期待します。

以上。