趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

セゾン資産形成の達人ファンド実際に投資してみた!2024年2月

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年定額積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年後の定額積立シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 40年定額積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


セゾン投信の投資の達人の過去基準価額csvデータをダウンロードして使用できる形に調整する。 (使用データ 2007-03-15 ~2021-07-30)
月末の日付と終値だけのデータを「R」で処理してデータフレームを作成、 そこから年間の平均リターン、年間標準偏差を算出する。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?セゾン資産形成の達人ファンドで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回モンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータを並べて上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして分布や表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
セゾン投信資産形成の達人の過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、セゾン投信の約13年のデータから算出した平均リターン8.07252%、年間標準偏差18.15158%の正規乱数により変動を発生させ、実際に投資した期間まで毎月の実投資額で5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したも。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績のようなものをそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:万円
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 0.2982 0.20 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000
1 5.2840 5.20 5.1811 5.1944 5.2014 5.2085 5.2216
2 10.4139 10.20 9.7086 10.0596 10.2386 10.4147 10.7479
3 15.7743 15.20 14.1386 14.9032 15.3084 15.7034 16.4934
4 20.5399 20.20 18.4289 19.7345 20.3891 21.0481 22.4486
5 26.1396 25.20 22.6985 24.5054 25.4967 26.5228 28.5474
6 31.0013 30.20 26.9502 29.3085 30.6557 32.0727 34.6861
7 37.5797 35.21 31.0574 34.0678 35.8275 37.5630 41.1975
8 43.0992 40.21 35.3173 38.9568 41.0315 43.2058 47.8970
9 47.8837 45.26 39.4480 43.7578 46.2166 48.9957 54.8222
10 49.7885 50.30 43.5496 48.5699 51.5931 54.8493 61.7674
11 51.9773 55.32 47.4956 53.4530 56.9475 60.6924 68.1935
12 60.4311 60.35 51.3125 58.1090 62.1402 66.4137 75.6048
13 64.4285 65.44 55.2151 63.0690 67.8112 72.4650 83.5333
14 66.1598 70.46 59.2364 68.0784 73.2206 78.4899 90.3975
15 72.6462 75.46 63.3061 72.8476 78.5308 84.5603 97.5525
16 81.9053 80.46 66.8103 77.6541 83.9875 90.7068 105.6907
17 86.3815 85.46 70.6633 82.6007 89.4107 96.9578 113.8209
18 90.8846 90.46 74.4815 87.4845 94.8718 103.3755 121.0011
19 95.2194 95.46 78.3966 92.3246 100.4610 109.5300 129.0717
20 103.5260 100.46 82.7350 97.2171 106.0998 115.8982 136.8503
21 102.2860 106.50 87.0782 102.9812 112.5154 123.3942 145.6321
22 110.1720 111.50 90.5674 107.8563 118.1470 129.5717 155.4132
23 121.1781 116.56 94.1373 112.5364 123.6995 136.1277 162.7982
24 125.3959 121.56 97.7410 117.5186 129.1401 142.4083 171.3286
25 133.1199 126.68 101.4963 122.5315 135.2420 149.3052 181.5275
26 145.4164 131.68 104.8866 127.1738 140.8071 156.1287 190.6038
27 147.2573 136.68 108.8323 132.2217 146.6280 162.9226 198.8355
28 161.8759 141.68 112.0494 137.0086 152.3261 168.8702 208.9352
29 169.1127 146.68 116.0713 141.7138 157.9262 176.2736 219.2274
30 177.3440 151.68 120.0379 147.2474 164.2100 183.6269 229.5868
31 171.5514 156.68 123.2010 152.1016 170.2812 190.4040 239.2884
32 186.7467 161.69 127.3333 156.9354 176.5022 197.3598 248.1806
33 193.5000 166.94 131.6712 161.8505 182.6611 205.0992 256.1798
34 215.0861 171.94 134.8788 166.9391 188.5788 212.2902 265.0897
35 231.0750 181.94 143.1382 176.7478 199.9769 224.7937 282.7930

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。実際に投資した金額を元に40年間ホールドし続けた場合を5000回シミュレーションしたもの。実際の投資額とは異なる。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年定額積立投資シミュレーション表
金額単位:万円
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 60.35 53.0214 54.8891 57.2185 59.0014 60.6282 62.2690 63.8223
60 181.94 134.6263 151.0689 174.7436 192.7941 209.1716 225.3085 244.0350
120 181.94 133.1487 159.6887 201.6506 238.0609 271.5460 308.3828 350.1327
180 181.94 142.3761 184.5630 247.0220 296.5027 355.0730 424.4126 507.4882
240 181.94 167.3127 216.5098 294.2197 374.4700 458.2873 567.9790 690.9125
300 181.94 186.7191 252.7291 370.0379 491.0278 616.1331 771.8822 972.9679
360 181.94 220.2193 306.3221 460.2244 630.5237 831.9759 1066.4043 1340.7571
420 181.94 251.2293 368.7446 577.5883 812.4547 1071.1220 1406.7640 1861.6718
480 181.94 305.3763 444.7195 742.4698 1048.6609 1427.5448 1917.2474 2556.3191

Fig.7の説明 Fig.7は積立をし続けた金額までで、投資を開始してから40年のシミュレーション最終成績から、どの程度の確率で投資金額が変動したか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が305.3763万円以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で40年後の結果が1917.2474万円以上


考察


特定口座でセゾン資産形成の達人を運用しているのですが、アクティブファンドです。
ただ、正確には月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なのと、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないですが・・・まあ、おおよそ同じだろうと考えておきます。

現在は35ヶ月で49.135万円( +27.0061559%)となってます。

貯まっていたポイントを追加投資していた分を微調整しました。


いままでのところ、Fig.1、Fig.2のモンテカルロシミュレーション結果の範囲からみると中央値から75パーセンタイル付近ですね。だいぶ上がったようです。

Fig.3を見ると、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に、今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスとなっています。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山のてっぺんから中腹くらいまで降りてきていますね。ちょっと順調すぎるので少ししたら下落するかもしれませんね。

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点だろう。

Fig6から、形成された分布から考えると、元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。
Fig.7から、40年後のシミュレーション結果は95%の確率で305.3763万円以上になっているということです。増加率は+167.8445092%と下位5%にしては増えています。 50%の確率で1917.2474万円以上になっているということです。
増加率は+1053.7800374%と中央値ではかなり増えています。今投資をやめてもホールドし続けていれば50%の確率の部分を見るかぎりは、それなりに老後資産の足しになりそうです。

アクティブという点は信託報酬が高額という点や、インデックスに忠実でないということにもデメリットがあるかもしれませんが、あえて選んでます。

少なくとも、国債や定期預金よりは良いはずです。



とはいえ、未来のシミュレーションはいいですけど、下落すればメンタル的にはあまり良いものではないですね(笑)
救いは、あまり変動が大きくない事、でしょうか。下落はしたとしても、米国市場単体よりは円安の影響もあるとは思いますが、下落してない印象です。
世界全体投資だからなのか、コロナや戦争等の影響で下がるのは当然とも言えます。そう考えるとシミュレーション範囲下限を下回っていないのは凄いとも思えてきます。一億総株主時代に突入するかは不明ですが、方向としては良い傾向なのではないかと私は考えていますが、というのも、市場に資金が潤沢で流動性もあれば、投資しているお金は育つ速度は上がりそうな気がしているからです。実際はどうなのかはわかりませんがね。

今後もシミュレーション通り(範囲の上目で!)になると良いなと、期待します。

以上。