趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

セゾン資産形成の達人ファンド実際に投資してみた!2023年2月

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年定額積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年後の定額積立シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 40年定額積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


セゾン投信の投資の達人の過去基準価額csvデータをダウンロードして使用できる形に調整する。 (使用データ 2007-03-15 ~2021-07-30)
月末の日付と終値だけのデータを「R」で処理してデータフレームを作成、 そこから年間の平均リターン、年間標準偏差を算出する。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?セゾン資産形成の達人ファンドで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回モンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータを並べて上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして分布や表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
セゾン投信資産形成の達人の過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、セゾン投信の約13年のデータから算出した平均リターン8.07252%、年間標準偏差18.15158%の正規乱数により変動を発生させ、実際に投資した期間まで毎月の実投資額で5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したも。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績のようなものをそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:万円
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 0.1982 0.20 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000
1 5.2840 5.20 5.1805 5.1941 5.2013 5.2085 5.2223
2 10.4139 10.20 9.7185 10.0456 10.2339 10.4232 10.7801
3 15.7743 15.20 14.1296 14.8895 15.2846 15.7083 16.5263
4 20.5399 20.20 18.4677 19.7084 20.3969 21.0948 22.4548
5 26.1396 25.20 22.7660 24.4935 25.5018 26.5565 28.5698
6 31.0013 30.20 26.9692 29.3118 30.6546 32.0330 34.8035
7 37.5797 35.21 31.1061 34.1367 35.8001 37.5921 41.1698
8 43.0992 40.21 35.1116 38.9411 41.0472 43.2950 47.8326
9 47.8837 45.26 39.3999 43.8033 46.2990 48.9262 54.4302
10 49.7885 50.30 43.3901 48.5515 51.6075 54.7216 61.1145
11 51.9773 55.32 47.2302 53.3068 56.7726 60.6137 68.1440
12 60.4311 60.35 51.1519 58.1089 62.3101 66.6167 75.0744
13 64.4285 65.44 54.7569 62.9589 67.7272 72.6184 82.6652
14 66.1598 70.46 58.9284 67.9097 73.1336 78.6611 90.7122
15 72.6462 75.46 63.0028 72.7341 78.4394 84.4212 97.9857
16 81.9053 80.46 66.9225 77.4669 83.7658 90.7620 105.6589
17 86.3815 85.46 70.3918 82.3073 89.4323 97.2504 113.6742
18 90.8846 90.46 74.8122 87.2497 94.8543 103.5452 121.6235
19 95.2194 95.46 78.6040 92.0713 100.3519 109.6048 130.1060
20 103.5260 100.46 82.1890 96.6783 105.9300 115.6434 137.7451
21 102.2860 105.46 85.5975 101.5200 111.2512 122.1525 145.5633
22 110.1720 110.46 89.1747 106.6096 117.0601 128.4148 153.6943
23 121.1781 115.46 93.5178 111.4589 122.4736 135.0650 162.7225

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。40年(全期間)を毎月5万円、月末に投資した場合を5000回シミュレーションしたもの。実際の投資額とは異なる。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年定額積立投資シミュレーション表
金額単位:万円
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 60 56.9765 58.9457 61.5152 63.6647 65.5119 67.3284 68.9830
60 300 242.6796 264.7116 294.2236 316.7267 338.7258 360.2069 383.5428
120 600 484.3106 545.9632 634.9350 707.5265 776.8278 846.9535 935.9096
180 900 753.1288 868.2368 1054.2367 1197.1973 1347.0412 1528.9419 1710.3594
240 1200 1078.5174 1286.1361 1594.9044 1862.8921 2140.5692 2461.8957 2806.4443
300 1500 1439.4617 1794.8162 2275.6143 2721.4690 3189.7474 3730.3106 4371.6518
360 1800 1915.5555 2371.1978 3123.7170 3892.0843 4677.4449 5551.2387 6635.8994
420 2100 2503.1606 3135.8234 4249.5748 5356.3578 6540.2199 8017.4824 9697.3304
480 2400 3107.4733 4070.8926 5682.1830 7186.8341 8913.0888 11145.5768 13751.2309

Fig.7の説明 Fig.7は定額積立をし続けた40年後のシミュレーション最終成績から、どの程度の確率で投資金額が変動したか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が3107.4733万円以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で30年後の結果が11145.5768万円以上


考察


特定口座でセゾン資産形成の達人を運用しているのですが、アクティブファンドです。
ただ、正確には月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なのと、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないですが・・・まあ、おおよそ同じだろうと考えておきます。

現在は23ヶ月で5.7181万円( +4.9524511%)となってます。

いままでのところ、Fig.1、Fig.2のモンテカルロシミュレーション結果の範囲からみると25パーセンタイルから少しはみ出るところまで来てますね。
コロナショック時を含むシミュレーションでは5パーセンタイルも平気で下回っていたことを考えると、まだよさそうです。

Fig.3で最初の時に大きな逸脱が見えますが、そもそも記録した金額に間違いがあったのではないかなと思います。逆算出来たらそのうち訂正しようと思いますが、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に、今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスとなっています。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山の中腹付近に来てますね。確率分布的には出現しやすい位置にいるという感じですね。

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点だろう。

Fig6から、形成された分布から考えると、元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。上位では1億円を超える場合も想定される点は夢がありますね。 Fig.7から、毎月5万円を投資した場合の40年後のシミュレーション結果は95%の確率で3107.4733万円以上になっているということです。増加率は+129.4780542%と下位5%にしては増えています。 50%の確率で11145.5768万円以上になっているということです。
増加率は+464.3990333%と中央値ではかなり増えています。

アクティブという点は信託報酬が高額という点や、インデックスに忠実でないということにもデメリットがあるかもしれませんが、あえて選んでます。

少なくとも、国債や定期預金よりは良いはずです。

今後もシミュレーション通り(範囲の上目で!)になると良いなと、期待します。

以上。