趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

セゾン資産形成の達人ファンド実際に投資してみた!2024年4月

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年定額積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年後の定額積立シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 40年定額積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


セゾン投信の投資の達人の過去基準価額csvデータをダウンロードして使用できる形に調整する。 (使用データ 2007-03-15 ~2021-07-30)
月末の日付と終値だけのデータを「R」で処理してデータフレームを作成、 そこから年間の平均リターン、年間標準偏差を算出する。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?セゾン資産形成の達人ファンドで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を20000回モンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータを並べて上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして分布や表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
セゾン投信資産形成の達人の過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、セゾン投信の約13年のデータから算出した平均リターン8.07252%、年間標準偏差18.15158%の正規乱数により変動を発生させ、実際に投資した期間まで毎月の実投資額で20000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したも。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績のようなものをそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:万円
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 0.2982 0.20 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000
1 5.2840 5.20 5.1806 5.1941 5.2011 5.2081 5.2216
2 10.4139 10.20 9.7096 10.0480 10.2328 10.4172 10.7719
3 15.7743 15.20 14.1466 14.8945 15.2923 15.7007 16.4951
4 20.5399 20.20 18.5064 19.7136 20.3678 21.0669 22.3885
5 26.1396 25.20 22.7339 24.5170 25.4868 26.4931 28.5115
6 31.0013 30.20 26.9725 29.3184 30.6531 32.0039 34.8085
7 37.5797 35.21 31.0751 34.1195 35.8012 37.6109 41.1800
8 43.0992 40.21 35.2119 38.9415 41.0243 43.2439 47.8209
9 47.8837 45.26 39.3772 43.7552 46.3318 48.9880 54.5861
10 49.7885 50.30 43.3374 48.6320 51.6540 54.8568 61.5896
11 51.9773 55.32 47.3693 53.4404 56.9235 60.7421 68.6756
12 60.4311 60.35 51.3383 58.2424 62.3392 66.6652 75.6762
13 64.4285 65.44 55.4008 63.2056 67.8599 72.6471 83.1205
14 66.1598 70.46 59.4106 67.9402 73.1762 78.7334 90.5124
15 72.6462 75.46 63.0802 72.8036 78.5025 84.7654 98.2319
16 81.9053 80.46 66.9647 77.6338 84.0448 91.0390 105.5838
17 86.3815 85.46 70.9702 82.4262 89.4626 97.2664 113.6068
18 90.8846 90.46 74.5062 87.3650 94.9438 103.3893 121.5538
19 95.2194 95.46 78.5815 92.2483 100.5519 109.5942 129.5950
20 103.5260 100.46 82.3736 97.2473 106.1303 115.8658 138.0660
21 102.2860 106.50 87.1700 103.1602 112.6585 123.3108 147.6674
22 110.1720 111.50 91.0357 107.8267 118.4311 130.0315 155.7111
23 121.1781 116.56 94.8347 113.0245 124.1684 136.5867 164.6639
24 125.3959 121.56 98.4144 117.9159 129.7061 143.1455 173.1919
25 133.1199 126.68 102.2462 122.9710 135.5717 149.9368 182.0551
26 145.4164 131.68 105.8374 127.8258 141.4151 156.7187 190.5587
27 147.2573 136.68 109.1498 132.8072 147.1523 163.3523 199.3534
28 161.8759 141.68 112.6314 137.7047 152.9475 170.3469 209.2819
29 169.1127 146.68 116.4814 142.4915 158.9214 177.3628 218.7350
30 177.3440 151.68 120.0818 147.5681 164.8338 184.1602 228.5013
31 171.5514 156.68 123.5135 152.2661 170.5832 191.0560 238.4016
32 186.7467 161.69 127.2049 157.4036 176.6284 198.2973 248.5734
33 193.5000 166.94 130.7095 162.3323 182.9297 205.9418 258.3613
34 215.0861 171.94 134.5987 167.2088 189.2062 212.9005 270.0528
35 231.0750 181.94 142.9237 177.5028 200.0758 225.3101 284.6390
36 250.2476 191.94 151.7273 187.6269 211.1508 237.9590 300.7864
37 251.3988 201.94 159.6920 197.8734 222.0215 250.3347 316.3583

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。実際に投資した金額を元に40年間ホールドし続けた場合を20000回シミュレーションしたもの。実際の投資額とは異なる。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年定額積立投資シミュレーション表
金額単位:万円
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 60.35 53.0192 54.8999 57.2735 59.0736 60.6771 62.1928 63.7213
60 201.94 151.2796 168.7084 193.7743 212.6099 230.6854 248.9651 268.7839
120 201.94 147.5116 177.7801 221.8770 261.0428 298.7699 339.3333 386.4249
180 201.94 159.8240 200.9842 269.1347 329.9764 393.9680 462.3712 545.1093
240 201.94 179.2496 235.2708 332.3907 419.6885 514.1983 627.6370 763.5626
300 201.94 207.4116 280.0852 409.6021 536.4981 678.4841 845.4220 1058.6068
360 201.94 240.7864 339.6170 514.2509 693.2163 903.1620 1156.1898 1463.8107
420 201.94 280.6545 412.7157 653.6562 908.6098 1193.2730 1548.5045 2032.3450
480 201.94 326.3745 510.9148 827.9979 1181.1618 1596.0241 2119.8756 2803.4591

Fig.7の説明 Fig.7は積立をし続けた金額までで、投資を開始してから40年のシミュレーション最終成績から、どの程度の確率で投資金額が変動したか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が326.3745万円以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で40年後の結果が2119.8756万円以上


考察


特定口座でセゾン資産形成の達人を運用しているのですが、アクティブファンドです。
ただ、正確には月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なのと、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないですが・・・まあ、おおよそ同じだろうと考えておきます。

現在は37ヶ月で49.4588万円( +24.4918293%)となってます。


いままでのところ、Fig.1、Fig.2のモンテカルロシミュレーション結果の範囲からみると中央値から75パーセンタイル付近ですね。ここ数ヶ月調子が良すぎたので、少し調整入ってる感じですかね。

Fig.3を見ると、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に、今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスとなっています。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山のてっぺん付近に来てますね。確率分布的には出現しやすい位置にいるという感じですね。

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点だろう。

Fig6から、形成された分布から考えると、元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。
Fig.7から、40年後のシミュレーション結果は95%の確率で326.3745万円以上になっているということです。増加率は+161.6195405%と下位5%にしては増えています。 50%の確率で2119.8756万円以上になっているということです。
増加率は+1049.7551748%と中央値ではかなり増えています。今投資をやめてもホールドし続けていれば50%の確率の部分を見るかぎりは、それなりに老後資産の足しになりそうです。

アクティブという点は信託報酬が高額という点や、インデックスに忠実でないということにもデメリットがあるかもしれませんが、あえて選んでます。

少なくとも、国債や定期預金よりは良いはずです。



とはいえ、未来のシミュレーションはいいですけど、下落すればメンタル的にはあまり良いものではないですね(笑)
救いは、あまり変動が大きくない事、でしょうか。下落はしたとしても、米国市場単体よりは円安の影響もあるとは思いますが、下落してない印象です。
世界全体投資だからなのか、コロナや戦争等の影響で下がるのは当然とも言えます。そう考えるとシミュレーション範囲下限を下回っていないのは凄いとも思えてきます。一億総株主時代に突入するかは不明ですが、方向としては良い傾向なのではないかと私は考えていますが、というのも、市場に資金が潤沢で流動性もあれば、投資しているお金は育つ速度は上がりそうな気がしているからです。実際はどうなのかはわかりませんがね。

今後もシミュレーション通り(範囲の上目で!)になると良いなと、期待します。

以上。