趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

セゾン資産形成の達人ファンド実際に投資してみた!2023年5月

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年定額積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年後の定額積立シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 40年定額積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


セゾン投信の投資の達人の過去基準価額csvデータをダウンロードして使用できる形に調整する。 (使用データ 2007-03-15 ~2021-07-30)
月末の日付と終値だけのデータを「R」で処理してデータフレームを作成、 そこから年間の平均リターン、年間標準偏差を算出する。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?セゾン資産形成の達人ファンドで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回モンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータを並べて上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして分布や表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
セゾン投信資産形成の達人の過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、セゾン投信の約13年のデータから算出した平均リターン8.07252%、年間標準偏差18.15158%の正規乱数により変動を発生させ、実際に投資した期間まで毎月の実投資額で5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したも。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績のようなものをそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:万円
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 0.1982 0.20 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000
1 5.2840 5.20 5.1799 5.1942 5.2012 5.2083 5.2220
2 10.4139 10.20 9.7103 10.0550 10.2364 10.4122 10.7611
3 15.7743 15.20 14.1133 14.8865 15.2932 15.7107 16.5118
4 20.5399 20.20 18.4999 19.7081 20.3847 21.0869 22.3902
5 26.1396 25.20 22.7850 24.5267 25.5138 26.4999 28.5678
6 31.0013 30.20 27.0471 29.2888 30.6785 31.9860 34.8011
7 37.5797 35.21 31.1282 34.1150 35.8100 37.6103 41.2093
8 43.0992 40.21 35.3195 38.8860 41.0774 43.3154 47.7841
9 47.8837 45.26 39.4908 43.7176 46.4053 49.1357 54.6240
10 49.7885 50.30 43.2472 48.6587 51.6277 54.8253 61.2214
11 51.9773 55.32 47.3419 53.5185 56.9419 60.6323 68.6391
12 60.4311 60.35 51.3311 58.3404 62.3508 66.6620 75.5984
13 64.4285 65.44 55.4291 63.1264 67.7257 72.6365 83.3590
14 66.1598 70.46 59.2838 67.9667 73.0744 78.7497 90.6045
15 72.6462 75.46 63.2119 72.7804 78.3414 84.5606 98.5676
16 81.9053 80.46 66.9825 77.4838 83.6694 90.6056 105.9757
17 86.3815 85.46 70.6566 82.4302 89.2107 97.0186 113.4042
18 90.8846 90.46 74.9236 87.3058 94.9198 103.2288 121.5148
19 95.2194 95.46 78.2355 92.1270 100.0777 109.4138 129.2699
20 103.5260 100.46 82.1045 97.2033 105.8906 115.6388 137.4275
21 102.2860 105.46 85.8142 101.8193 111.6680 122.0453 145.4824
22 110.1720 110.46 89.3904 106.3272 117.1671 128.8192 154.1618
23 121.1781 115.46 92.8922 111.4165 122.9950 135.2523 163.2141
24 125.3959 120.46 96.8555 116.4609 128.4578 141.5573 172.4459
25 133.1199 125.46 100.6467 121.0379 134.0704 148.3519 181.3703
26 145.4164 130.46 104.0229 125.8103 139.2175 154.9847 189.6763

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。40年(全期間)を毎月5万円、月末に投資した場合を5000回シミュレーションしたもの。実際の投資額とは異なる。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年定額積立投資シミュレーション表
金額単位:万円
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 60 56.7346 58.7985 61.5826 63.5859 65.3415 67.0290 68.9076
60 300 245.0184 265.7054 292.7872 316.1153 336.5627 359.2796 381.2362
120 600 480.6361 549.2106 634.7854 703.1330 774.8815 843.6590 930.7635
180 900 757.6800 880.9033 1061.8801 1211.0316 1358.5146 1520.3100 1699.2952
240 1200 1085.1577 1300.2491 1582.8232 1840.6379 2124.9322 2442.8604 2797.7505
300 1500 1456.6521 1754.0053 2246.9421 2700.3552 3179.3133 3669.3488 4348.6968
360 1800 1913.6085 2330.1375 3088.3171 3846.8908 4560.8718 5426.3854 6496.7698
420 2100 2450.2226 3069.8230 4131.1769 5198.1482 6305.6465 7658.9446 9341.4166
480 2400 2967.9092 3846.4482 5569.9236 6996.9765 8839.0595 10915.1089 13425.8962

Fig.7の説明 Fig.7は定額積立をし続けた40年後のシミュレーション最終成績から、どの程度の確率で投資金額が変動したか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が2967.9092万円以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で30年後の結果が10915.1089万円以上


考察


特定口座でセゾン資産形成の達人を運用しているのですが、アクティブファンドです。
ただ、正確には月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なのと、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないですが・・・まあ、おおよそ同じだろうと考えておきます。

現在は26ヶ月で14.9564万円( +11.4643569%)となってます。

いままでのところ、Fig.1、Fig.2のモンテカルロシミュレーション結果の範囲からみると25パーセンタイル内に収まってますね。

あと、久しぶりに50パーセンタイルも上回ってます。


Fig.3で最初の時に大きな逸脱が見えますが、そもそも記録した金額に間違いがあったのではないかなと思います。逆算出来たらそのうち訂正しようと思いますが、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に、今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスとなっています。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山の中腹付近に来てますね。確率分布的には出現しやすい位置にいるという感じですね。

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点だろう。

Fig6から、形成された分布から考えると、元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。上位では1億円を超える場合も想定される点は夢がありますね。 Fig.7から、毎月5万円を投資した場合の40年後のシミュレーション結果は95%の確率で2967.9092万円以上になっているということです。増加率は+123.6628833%と下位5%にしては増えています。 50%の確率で10915.1089万円以上になっているということです。
増加率は+454.7962042%と中央値ではかなり増えています。

アクティブという点は信託報酬が高額という点や、インデックスに忠実でないということにもデメリットがあるかもしれませんが、あえて選んでます。

少なくとも、国債や定期預金よりは良いはずです。



とはいえ、未来のシミュレーションはいいですが、現在のところは50パーセンタイル付近なので、このままいければ打倒なラインかもしれません。
救いは、あまり変動が大きくない事、でしょうか。下落はしていますが、米国市場単体よりは円安の影響もあるとは思いますが、あまりいままで大きな下落をしてない印象です。
世界全体投資だからなのか、コロナや戦争等の影響で下がるのは当然とも言えます。そう考えるとシミュレーション範囲下限を下回っていないのは凄いとも思えてきます。一億総株主時代に突入するかは不明ですが、方向としては良い傾向なのではないかと私は考えていますが、というのも、市場に資金が潤沢で流動性もあれば、投資しているお金は育つ速度は上がりそうな気がしているからです。実際はどうなのかはわかりませんがね。

今後もシミュレーション通り(範囲の上目で!)になると良いなと、期待します。

以上。