趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

セゾン資産形成の達人ファンド実際に投資してみた!2023年4月

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年定額積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年後の定額積立シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 40年定額積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


はじめまして、花森ヒロシです
統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』に興味を持ち、使ってみたいと思うようになりました。そこで、『R言語』を使って何かシミュレーションをしてみたいと思ったのが最初のきっかけです。

また、趣味の投資で、暴落時に不安になって売ってしまったり、判断ミスをしてしまうことがあるので、それを避けるためにも『R言語』を使って投資信託の成績を分析してみることにしました。実際に私が利用している投資信託の過去の運用成績から、平均と標準偏差を計算し、それを元にモンテカルロシミュレーションを行いました。そして、得られたデータから実際の運用中成績と比較し、予測ができるか確認することで、投資判断の材料にできるかどうか検討したいと思います。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


セゾン投信の投資の達人の過去基準価額csvデータをダウンロードして使用できる形に調整する。 (使用データ 2007-03-15 ~2021-07-30)
月末の日付と終値だけのデータを「R」で処理してデータフレームを作成、 そこから年間の平均リターン、年間標準偏差を算出する。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?セゾン資産形成の達人ファンドで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回モンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータを並べて上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして分布や表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
セゾン投信資産形成の達人の過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、セゾン投信の約13年のデータから算出した平均リターン8.07252%、年間標準偏差18.15158%の正規乱数により変動を発生させ、実際に投資した期間まで毎月の実投資額で5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したも。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績のようなものをそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:万円
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 0.1982 0.20 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000
1 5.2840 5.20 5.1803 5.1943 5.2013 5.2085 5.2224
2 10.4139 10.20 9.6925 10.0514 10.2351 10.4250 10.7803
3 15.7743 15.20 14.1570 14.8786 15.2952 15.6947 16.4800
4 20.5399 20.20 18.4114 19.6985 20.3531 21.0431 22.3873
5 26.1396 25.20 22.7709 24.5130 25.4994 26.4596 28.5402
6 31.0013 30.20 26.9209 29.3375 30.6136 31.9433 34.7592
7 37.5797 35.21 31.2155 34.1368 35.8259 37.5765 41.2264
8 43.0992 40.21 35.0641 38.9861 41.0490 43.2804 47.6525
9 47.8837 45.26 39.2176 43.7659 46.2211 48.8886 54.6443
10 49.7885 50.30 43.2919 48.5873 51.6260 54.7952 61.3425
11 51.9773 55.32 46.9453 53.3653 56.9652 60.6619 68.4486
12 60.4311 60.35 51.1013 58.2495 62.3028 66.4945 75.7907
13 64.4285 65.44 55.3135 63.1470 67.7134 72.7241 83.1098
14 66.1598 70.46 59.1029 68.0006 73.2525 78.6292 90.3682
15 72.6462 75.46 62.7068 72.7386 78.4540 84.7496 97.8644
16 81.9053 80.46 66.5174 77.4967 83.8662 90.6757 105.3201
17 86.3815 85.46 70.5847 82.1139 89.2740 96.8828 113.2348
18 90.8846 90.46 74.1197 86.9474 94.8014 103.1683 121.5715
19 95.2194 95.46 78.0968 92.0089 99.9578 109.5640 129.5953
20 103.5260 100.46 81.5070 96.7441 105.6028 116.1136 136.7785
21 102.2860 105.46 85.3558 101.6044 111.2616 122.3352 145.3395
22 110.1720 110.46 89.1397 106.3918 117.0623 128.3751 154.6063
23 121.1781 115.46 92.8253 111.6122 122.4284 135.0184 161.4882
24 125.3959 120.46 96.7231 116.4370 128.3533 141.5675 171.0885
25 133.1199 125.46 100.3586 121.4912 133.9243 148.1663 179.9215

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。40年(全期間)を毎月5万円、月末に投資した場合を5000回シミュレーションしたもの。実際の投資額とは異なる。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年定額積立投資シミュレーション表
金額単位:万円
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 60 56.7009 58.7134 61.4993 63.6311 65.4350 67.2049 68.9444
60 300 244.9748 266.7469 294.9015 317.4408 337.3179 358.3538 383.2423
120 600 485.4809 551.4476 635.2413 706.3090 777.5910 848.1848 926.0214
180 900 753.1385 875.4108 1057.6122 1219.7607 1378.1763 1538.2445 1715.5166
240 1200 1056.8825 1250.7082 1575.5105 1849.2404 2154.7830 2455.5834 2828.7847
300 1500 1414.4815 1752.2892 2272.9286 2741.5548 3215.0100 3752.4340 4390.8469
360 1800 1856.8865 2344.7144 3119.1039 3863.7363 4581.0332 5476.3661 6557.1431
420 2100 2410.1244 3101.2590 4214.4721 5281.7081 6481.0323 7810.7237 9445.1061
480 2400 2973.7429 4012.3674 5510.5475 7132.7663 8899.3591 11077.2005 13665.4617

Fig.7の説明 Fig.7は定額積立をし続けた40年後のシミュレーション最終成績から、どの程度の確率で投資金額が変動したか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が2973.7429万円以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で30年後の結果が11077.2005万円以上


考察

 

3月分忘れてました。

特定口座でセゾン資産形成の達人を運用しているのですが、アクティブファンドです。
ただ、正確には月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なのと、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないですが・・・まあ、おおよそ同じだろうと考えておきます。

現在は25ヶ月で7.6599万円( +6.1054519%)となってます。
コロナショック時を含むシミュレーションでは5パーセンタイルも平気で下回っていたことを考えると、まだ持ちこたえてはいるようです。

Fig.3で最初の時に大きな逸脱が見えますが、そもそも記録した金額に間違いがあったのではないかなと思います。逆算出来たらそのうち訂正しようと思いますが、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に、今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスとなっています。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山の中腹付近に来てますね。確率分布的には出現しやすい位置にいるという感じですね。

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点だろう。

Fig6から、形成された分布から考えると、元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。上位では1億円を超える場合も想定される点は夢がありますね。 Fig.7から、毎月5万円を投資した場合の40年後のシミュレーション結果は95%の確率で2973.7429万円以上になっているということです。増加率は+123.9059542%と下位5%にしては増えています。 50%の確率で11077.2005万円以上になっているということです。
増加率は+461.5500208%と中央値ではかなり増えています。

アクティブという点は信託報酬が高額という点や、インデックスに忠実でないということにもデメリットがあるかもしれませんが、あえて選んでます。

少なくとも、国債や定期預金よりは良いはずです。


救いは、あまり変動が大きくない事、でしょうか。下落はしていますが、米国市場単体よりは円安の影響もあるとは思いますが、下落してない印象です。
世界全体投資だからなのか、コロナや戦争等の影響で下がるのは当然とも言えます。そう考えるとシミュレーション範囲下限を下回っていないのは凄いとも思えてきます。一億総株主時代に突入するかは不明ですが、方向としては良い傾向なのではないかと私は考えていますが、というのも、市場に資金が潤沢で流動性もあれば、投資しているお金は育つ速度は上がりそうな気がしているからです。実際はどうなのかはわかりませんがね。

今後もシミュレーション通り(範囲の上目で!)になると良いなと、期待します。

以上。