趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

SBI-SBI・V・SP500、実際に投資してみた!2022年10月分

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 最新月(当月)の積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年積立投資シミュレーション分布
    7. Fig.7 : 40年積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


米国のSP500連動の上場投資信託SPYのデータをGoogleスプレッドシートGoogle Finance関数を使って抽出。 (使用データ 1993-01-29 ~2021-08-27 )
月末の日付と終値だけのデータを「R」で抽出してデータフレームを作成。 月末の終値から、前月比率(n=343)を算出し計算に用いる。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?SPYで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)
Rを使って、毎月の実際の投資額をドル換算にして読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回シミュレーションを行い得られたデータを並べ、上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
以前の検証記事↓
米国ETF SPY過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、SPYの約30年のデータから算出した平均リターン8.481591%、年間標準偏差14.5878%の正規乱数により変動を発生させ、実データのある期間分を投資額を投資日時でドル換算して5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したもの。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績をそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:$
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 3884.153 3874.467 3874.467 3874.467 3874.467 3874.467 3874.467
1 3935.804 4227.925 3935.911 4141.465 4253.144 4368.563 4572.720
2 4597.485 4537.552 4127.348 4421.490 4582.817 4756.685 5084.821
3 5176.893 4835.655 4314.801 4706.527 4913.077 5120.692 5541.450
4 5765.394 5139.299 4545.433 4995.753 5244.912 5501.944 6025.123
5 6006.485 5439.845 4779.913 5293.174 5588.251 5885.914 6504.200
6 6479.667 5736.875 4988.721 5583.542 5915.976 6258.219 7033.230
7 6628.651 6037.695 5240.017 5867.907 6245.886 6641.687 7459.457
8 7428.756 6338.187 5445.881 6180.646 6582.248 7015.324 7966.376
9 7679.396 6635.484 5684.789 6470.873 6921.078 7418.222 8453.844
10 8424.963 7503.598 6491.842 7348.539 7832.870 8389.180 9471.462
11 9208.561 7504.480 6420.634 7338.341 7881.894 8486.544 9733.381
12 9067.291 7505.351 6340.776 7344.017 7940.504 8577.538 9975.606
13 11700.589 11012.473 9808.211 10861.176 11493.638 12163.901 13643.543
14 11628.338 11013.345 9625.012 10866.720 11550.772 12331.186 13998.565
15 11776.265 11014.164 9453.684 10859.809 11626.501 12482.716 14319.177
16 10791.378 11014.934 9403.493 10845.673 11743.887 12655.567 14606.094
17 11048.367 11015.709 9320.351 10876.828 11835.345 12800.977 14875.878
18 10385.937 11016.446 9244.073 10903.592 11875.837 12940.195 15214.061
19 11242.523 11017.211 9127.143 10922.665 11979.809 13076.769 15439.025
20 10533.842 11017.925 9038.674 10950.769 12029.121 13175.264 15760.113
21 10187.362 11018.618 8964.313 10989.412 12109.497 13318.468 16095.961
22 9974.563 11019.293 8894.828 10977.708 12190.024 13495.637 16435.814

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて40年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもの。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年積立投資シミュレーション表
金額単位:$
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 7505.351 6639.475 6886.829 7242.521 7514.554 7756.002 7973.269 8209.127
60 11019.293 9272.360 10294.494 11805.974 13008.784 14132.738 15221.100 16499.224
120 11019.293 10566.738 12192.760 14845.357 17158.628 19343.686 21794.792 24399.308
180 11019.293 12562.834 15353.584 19526.760 23028.853 26881.117 31124.584 35430.711
240 11019.293 15197.877 19260.722 25549.228 31461.090 37038.943 44003.081 51720.188
300 11019.293 18741.775 24522.125 33809.731 42503.178 51420.372 61709.478 73870.837
360 11019.293 24028.464 31905.111 44859.645 57540.130 70821.536 87283.365 105917.388
420 11019.293 29946.838 41207.276 60012.531 78576.231 98846.759 124574.167 155798.418
480 11019.293 39010.970 54849.463 82269.445 110067.534 139323.079 178142.553 224104.177

Fig.7の説明 Fig.7は、実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもの。そのシミュレーションから、どの程度の確率で投資金額が変動しうるか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が39010.9697$以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で40年後の結果が178142.5532$以上


考察


この運用データは実際はSPYではなく、つみたてNISA口座でSBI-SBI・S&P500を運用しているのですが、目標のインデックスは同じなので、使用してます。
今までのデータは円ベースで行っていたのですが、為替変動でシミュレーション範囲内に収まっていないなと感じたので、購入時期のドル/円を調べて円から$に変換しました。
そして、正確に月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なので、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないものの、おおよそ同じだろうと考えておきます。


現在は 22ヶ月で-1044.7292681$(-9.4809106%)となってます。

またもや下落しましたね。続落です。いつまで下がるんでしょうね?とりあえず、今年度どころか来年もしばらくは続く可能性もありそうですね。


ちなみに、集計日のドル円から換算すると、時価評価額1,478,729円(+278,929円)ですね。 投資開始の2020年12月からどんどん上昇し75パーセンタイル値を超える位置を推移していたので、1993-01-29 ~2021-08-27 のデータから考えると良い成績を誇っていたように思います。

ただ、もっと下がってもおかしくはないというところではありますね。
また、今月も円安もまだ続いていますね。150円に近い状態になっています。円ベースで見た場合の資産を一時的に押し上げています。ドルベースでみるのが正解なのでしょうけど、円で見ると気分は楽ですね。 ただ、下がったとしても下がった分を上回るということは過去データによるシミュレーション結果が示しています。あくまで過去データ通りの変動幅であれば、ですが・・・

繰り返しになりますが、いままでのところ、Fig.1、Fig.2のシミュレーション結果の範囲からみると基本的に2.5%~97.5%内に収まっています。下落は精神的に良くはないですけどね。

Fig.3の騰落率では、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスにはなっています。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山のてっぺん付近に来てますね。確率分布的にみても出現頻度は高そうな位置ですね。(長期で行うと中央値付近が出やすいか?)

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点だろう。

Fig6から形成された分布やFig.7の数値化した表でも元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。上位では1億円を超える場合も想定される点は夢がありますね。

長期でのシミュレーション結果では40年後には95%の確率で元本を大きく上回る4倍弱程度と出ています。定期預金よりは良いはずなので、それでもいいわけです。
米国株式は変動はあれども200年ほど右肩上がりなので、上を向いて歩こうと思います。

いまのところ、圧倒的に国債や定期預金よりは良いです。為替の影響は無視しますが、長期投資ならば一括の方がいいだろうという理論からつみたてNISAは一括でいれましたが・・・その直後下落しましたね。
入れたタイミングが最高値くらいだったのでタイミングは最悪と言えましょう。しかしながら、これもまた長期投資では良いことだと考えておきます。
株価の上がって下がっては当然、起こります。 ただ、いついつに下落するとか、今後このあたりで下落するだろう、など、普通はわからないのですからね(わかる場合もあるにはあるけど・・・)。長期投資においては、世界滅亡レベルのことがないなら関係ないかなって思います。米国利上げや日本の大規模金融緩和継続、中国上海コロナ対策、ロシア関連の問題が懸念材料ですが、そのうち収束するでしょう。

はい、というわけで、資本主義と確率を信じて、年単位で今後に期待します。
以上。