趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

SBI-SBI・V・SP500、実際に投資してみた!2023年11月分

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 最新月(当月)の積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年積立投資シミュレーション分布
    7. Fig.7 : 40年積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


米国のSP500連動の上場投資信託SPYのデータをGoogleスプレッドシートGoogle Finance関数を使って抽出。 (使用データ 1993-01-29 ~2021-08-27 )
月末の日付と終値だけのデータを「R」で抽出してデータフレームを作成。 月末の終値から、前月比率(n=343)を算出し計算に用いる。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?SPYで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)
Rを使って、毎月の実際の投資額をドル換算にして読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回シミュレーションを行い得られたデータを並べ、上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
以前の検証記事↓
米国ETF SPY過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、SPYの約30年のデータから算出した平均リターン8.481591%、年間標準偏差14.5878%の正規乱数により変動を発生させ、実データのある期間分を投資額を投資日時でドル換算して5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したもの。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績をそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:$
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 3884.153 3874.467 3874.467 3874.467 3874.467 3874.467 3874.467
1 3935.804 4227.925 3940.514 4146.374 4256.889 4367.551 4580.858
2 4597.485 4537.552 4109.439 4429.808 4593.980 4758.499 5084.351
3 5176.893 4835.655 4310.761 4711.895 4921.529 5129.840 5539.339
4 5765.394 5139.299 4544.930 5002.013 5255.614 5509.273 6022.055
5 6006.485 5439.845 4765.673 5301.660 5593.373 5876.163 6528.420
6 6479.667 5736.875 5005.657 5596.958 5927.064 6252.906 6942.961
7 6628.651 6037.695 5256.851 5905.551 6259.531 6630.843 7448.116
8 7428.756 6338.187 5504.963 6189.144 6597.388 7021.054 7904.557
9 7679.396 6635.484 5756.835 6481.059 6926.931 7404.079 8428.662
10 8424.963 7503.598 6578.921 7350.259 7827.124 8344.333 9522.556
11 9208.561 7504.480 6506.693 7357.456 7876.799 8465.202 9758.942
12 9067.291 7505.351 6451.111 7379.308 7949.309 8563.262 9972.329
13 11700.589 11012.473 9883.667 10892.303 11479.060 12177.633 13711.467
14 11628.338 11013.345 9723.905 10877.492 11567.973 12335.024 14043.093
15 11776.265 11014.164 9612.033 10897.631 11645.036 12488.661 14402.841
16 10791.378 11014.934 9523.290 10906.372 11729.932 12652.782 14759.268
17 11048.367 11015.709 9413.794 10909.211 11813.426 12770.620 15020.104
18 10385.937 11016.446 9313.491 10938.037 11874.899 12950.018 15334.689
19 11242.523 11017.211 9277.217 10932.241 11966.430 13079.934 15711.592
20 10533.842 11017.925 9226.035 10951.044 11978.582 13229.383 15867.562
21 10187.362 11018.618 9178.649 10984.339 12085.474 13366.794 16165.541
22 9974.563 11019.293 9153.963 10976.740 12138.458 13524.198 16477.129
23 10794.329 11020.011 9091.701 11006.667 12226.056 13672.141 16701.357
24 10606.109 11020.757 9013.958 11003.191 12265.447 13801.525 16920.098
25 14261.436 14130.361 12082.762 14126.897 15473.209 17011.139 20340.468
26 13749.692 14131.094 12050.527 14139.954 15586.782 17197.497 20707.340
27 14529.648 14131.856 11939.227 14190.371 15677.064 17420.832 21093.379
28 14343.544 14132.603 11834.759 14197.505 15791.806 17586.315 21379.106
29 14724.899 14133.328 11862.402 14249.136 15877.369 17769.486 21805.989
30 15057.941 14134.045 11774.027 14263.279 16001.315 17953.769 22221.568
31 15300.911 14134.757 11666.713 14295.834 16104.563 18133.750 22538.603
32 15115.507 14135.447 11690.570 14342.199 16208.948 18324.131 22868.263
33 15814.842 14136.124 11601.766 14383.832 16281.667 18493.260 23227.324
34 15722.639 14136.795 11522.049 14429.393 16359.757 18641.348 23463.927
35 15645.363 14137.460 11501.564 14402.978 16409.698 18843.432 23918.100

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて40年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもの。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年積立投資シミュレーション表
金額単位:$
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 7505.351 6651.905 6917.30 7262.026 7525.064 7742.187 8002.722 8225.554
60 14137.460 11965.230 13279.87 15112.970 16562.455 17901.214 19221.005 20562.958
120 14137.460 13538.012 15808.47 19083.003 21793.565 24443.326 27266.909 30616.223
180 14137.460 15742.762 19289.30 25054.890 29266.230 34318.390 39091.758 45126.732
240 14137.460 19247.599 24554.20 32360.231 39951.732 47249.925 55874.260 65704.326
300 14137.460 24578.364 31127.29 42779.311 54271.497 65894.464 79595.534 95223.846
360 14137.460 31658.919 41103.49 57285.120 73258.135 91864.299 112643.003 138192.220
420 14137.460 40513.963 54343.62 79189.008 102280.194 127976.123 159136.265 200060.272
480 14137.460 50829.560 70632.55 104219.041 141979.669 181002.759 229760.668 287224.901

Fig.7の説明 Fig.7は、実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもの。そのシミュレーションから、どの程度の確率で投資金額が変動しうるか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が50829.5596$以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で40年後の結果が229760.6682$以上


考察


この運用データは実際はSPYではなく、つみたてNISA口座でSBI-SBI・S&P500を運用しているのですが、目標のインデックスは同じなので、使用してます。
今までのデータは円ベースで行っていたのですが、為替変動でシミュレーション範囲内に収まっていないなと感じたので、購入時期のドル/円を調べて円から$に変換しました。
そして、正確に月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なので、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないものの、おおよそ同じだろうと考えておきます。


現在は 35ヶ月で+1507.9030787$(+10.6660111%)となってます。


集計日のドル円から換算すると、時価評価額2,353,532円(+753,632円)ですね。 投資開始の2020年12月からどんどん上昇し75パーセンタイル値を超える位置を推移していたので、1993-01-29 ~2021-08-27 のデータから考えると良い成績を誇っていたように思います。

ただ、もっと下がってもおかしくはないというところではありますね。
また、今月も円安もまだ続いていますね。150円を超える状態になっています。円ベースで見た場合の資産を一時的に押し上げています。ドルベースでみるのが正解なのでしょうけど、円で見ると気分は楽ですね。 ただ、下がったとしても下がった分を上回るということは過去データによるシミュレーション結果が示しています。あくまで過去データ通りの変動幅であれば、ですが・・・

繰り返しになりますが、いままでのところ、Fig.1、Fig.2のシミュレーション結果の範囲からみると基本的に2.5%~97.5%内に収まっています。中央値よりも下回る状態は維持してますね。

Fig.3の騰落率では、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスにはなっています。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山のてっぺん付近に来てますね。確率分布的にみても出現頻度は高そうな位置ですね。(長期で行うと中央値付近が出やすいか?)

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点だろう。

Fig6から形成された分布やFig.7の数値化した表でも元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。上位では1億円を超える場合も想定される点は夢がありますね。

長期でのシミュレーション結果では40年後には95%の確率で元本を大きく上回る4倍弱程度と出ています。定期預金よりは良いはずなので、それでもいいわけです。
米国株式は変動はあれども200年ほど右肩上がりなので、上を向いて歩こうと思います。

いまのところ、圧倒的に国債や定期預金よりは良いです。為替の影響は無視しますが、長期投資ならば一括の方がいいだろうという理論からつみたてNISAは一括でいれましたが・・・その直後下落しましたね。
入れたタイミングが最高値くらいだったのでタイミングは最悪と言えましょう。しかしながら、これもまた長期投資では良いことだと考えておきます。
株価の上がって下がっては当然、起こります。 ただ、いついつに下落するとか、今後このあたりで下落するだろう、など、普通はわからないのですからね(わかる場合もあるにはあるけど・・・)。長期投資においては、世界滅亡レベルのことがないなら関係ないかなって思います。米国利上げや日本の大規模金融緩和継続、中国上海コロナ対策、ロシア関連の問題が懸念材料ですが、そのうち収束するでしょう。

はい、というわけで、資本主義と確率を信じて、今後に期待します。
以上。