趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

SBI-SBI・V・全米株式、実際に投資してみた!2022.2月分

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 20年積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 20年積立投資シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 20年積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
誤情報が入り込んだり、情報が古くなったりすることもあります。
必ずしも正確性を保証するものではありません。また合法性や安全性なども保証いたしません。
当ブログに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。

導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


米国の上場投資信託VTIのデータをGoogleスプレッドシートGoogle Finance関数を使って抽出。 (使用データ 2001-06-01~2021-07-30)

月末の日付と終値だけのデータを「R」で抽出してデータフレームを作成。 月末の終値から、前月比率(n=241)を算出し計算に用いる。
算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
【株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?VTIで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)】

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回シミュレーションを行い、得られたデータを並べ、上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、VTIの過去時系列データから算出した平均リターン7.16279%、年間標準偏差15.26225%の正規乱数により変動を発生させ、実データのある期間分を5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したもの。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績をそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:$
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 2792.087 2731.743 2731.743 2731.743 2731.743 2731.743 2731.743
1 3228.306 3182.193 2961.482 3121.224 3202.327 3282.972 3436.840
2 31157.455 30859.902 30542.411 30773.294 30895.019 31019.867 31273.388
3 42930.809 40695.424 38212.913 40029.321 40945.367 41867.058 43533.459
4 42596.072 41130.850 37138.842 40039.922 41618.527 43151.794 45937.620
5 39165.063 41570.526 36688.927 40199.869 42163.754 44270.319 48184.534
6 38762.160 42003.277 36511.667 40524.697 42857.176 45435.231 50026.219

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもの。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもので、図はその20年後の最終成績の分布を意味する。


Fig.7

シミュレーション結果(中長期ターゲット)
金額単位:$
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
0 2731.743 2731.743 2731.743 2731.743 2731.743 2731.743 2731.743 2731.743
12 42003.277 35144.029 36910.374 39383.094 41078.494 42488.757 43984.398 45537.570
24 42003.277 33539.381 36088.194 39448.342 42027.220 44262.007 46489.763 49005.978
36 42003.277 32692.898 35836.632 40115.695 43463.768 46541.528 49588.047 52744.309
48 42003.277 32558.043 36228.987 41197.644 45432.866 49028.864 52558.798 56469.060
60 42003.277 32600.591 36569.817 42646.533 47201.434 51681.036 55947.282 60838.560
72 42003.277 32503.242 37434.614 43956.081 49404.480 53990.268 59321.797 64766.281
84 42003.277 33261.066 37939.424 45447.464 51730.864 57016.882 63002.820 69232.990
96 42003.277 33508.017 39196.882 47339.649 53845.763 60060.645 66813.590 74531.552
108 42003.277 34292.338 40376.590 48945.295 56382.980 63252.733 70531.722 78574.676
120 42003.277 34005.728 41396.876 50860.864 58864.736 66891.299 74322.103 84551.690
132 42003.277 35346.313 42454.272 52585.262 61395.421 70106.280 79502.865 90223.883
144 42003.277 35811.954 43497.244 53982.231 63744.115 73358.478 84068.756 95347.505
156 42003.277 36588.338 44591.774 56547.490 66545.074 76900.462 89071.015 102727.147
168 42003.277 36923.847 45328.953 57734.167 69152.962 81647.291 94910.041 109553.696
180 42003.277 38058.845 46544.476 60516.722 72407.681 85356.023 100269.540 116329.096
192 42003.277 38774.435 48296.319 62783.683 76753.962 90276.106 105421.926 124612.585
204 42003.277 39780.781 49781.067 65617.143 80436.377 94432.834 111801.784 131855.943
216 42003.277 40868.440 50674.130 68269.247 83933.198 99413.409 117768.946 140949.750
228 42003.277 41094.238 52549.857 70364.608 86839.825 105017.574 124965.223 147702.384
240 42003.277 43096.498 54508.140 72805.298 91137.662 110823.679 131816.601 158000.069

Fig.7の説明 Fig.7は、実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもの。その4シミュレーションから、どの程度の確率で投資金額が変動しうるか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で20年後の結果が43096.498$以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で20年後の結果が131816.6015$以上

考察


この運用データは実際はVTIではなく、特定口座でSBI-SBI・VTIを運用しているのですが、目標のインデックスは同じなので、使用してます。
為替変動が大きいせいか、シミュレーション範囲内に収まらなくなる可能性が高いため、購入時期のドル/円を調べて円から$に変換しました。
そして、正確に月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なので、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないものの、おおよそ同じだろうと考えておきます。


現在は 6ヶ月で-3241.1167354$(-7.7163425%)となってます。

下落しましたね。
集計日のドル円から換算すると、時価評価額4,478,580円(-285,883円)ですね。

下落はしましたが、いままでのところ、Fig.1、Fig.2のシミュレーション結果の範囲からみると基本的に2.5%~97.5%内に収まっています。

Fig.3の騰落率では、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山の中腹あたりに来てますね。

ただ、それでもFig.5からもわかるように長期間投資を行うことで、今後また盛り返せると思われます。定期預金よりは良いはずなので、例え一時的に下がっていてもそれでもいいわけです。

Fig6から形成された分布やFig.7の数値化した表でも元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。上位では1億円を超える場合も想定される点は夢がありますね。

米国株式は変動はあれども200年ほど右肩上がりなので、もしも50パーセンタイル値より下がった時があれば、特定口座で追加で投資するのを繰り返すと、資本主義が滅びない限りはこのシミュレーションの結果よりも良くなるだろうと思われます。なので、そろそろ追加入金したい衝動に駆られていますが、追加弾頭が足りないのと、まだ下がりそうなので、少し待つことにしてます。

そうは言っても、ウクライナ対ロシアの戦争開始で、このまま資金を突っ込んだままで良いのか?
そう思ったりもしましたが、投資は感情ではなく理論で行うべきだと思いなおして継続でひたすら握りしめています。

ウクライナ対ロシアの戦争が始まったことにより大きく金融市場が変動しましたが、この変動ばかりは仕方がないですね。短期投資においては回避は仕方ないので。
私もウクライナーロシア国境にロシアが軍を集めていたのは結構前から情報としてあったわけなので、退避しておくこともできたかもしれませんが、このまま市場に資金を置いておくことは長期投資理論においても税金面でも下落後の上昇、いわゆる稲妻も得られないなどの問題がありますので、未来が想像と反してしまった場合のデメリットは大きいと判断しました。

ただ、戦争を起点として米国や世界経済の崩壊(資本主義崩壊)の可能性を考えた場合には、退避は大きなメリットになるのでしょうが、その場合、退避しても何らかの大きな不利益被るでしょう。日本円があったところで日本に潤沢な物品がなければそれを購入することすらできませんし。ということで、崩壊のことを考えて投資をしないのは、それは感情が理論に介入にしていると私は判断しました。



今後に期待します。

以上。