趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

セゾン資産形成の達人ファンド実際に投資してみた!2024年5月

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年定額積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年後の定額積立シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 40年定額積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


セゾン投信の投資の達人の過去基準価額csvデータをダウンロードして使用できる形に調整する。 (使用データ 2007-03-15 ~2021-07-30)
月末の日付と終値だけのデータを「R」で処理してデータフレームを作成、 そこから年間の平均リターン、年間標準偏差を算出する。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?セゾン資産形成の達人ファンドで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を20000回モンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータを並べて上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして分布や表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
セゾン投信資産形成の達人の過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、セゾン投信の約13年のデータから算出した平均リターン8.07252%、年間標準偏差18.15158%の正規乱数により変動を発生させ、実際に投資した期間まで毎月の実投資額で20000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したも。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績のようなものをそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:万円
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 0.2982 0.20 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000
1 5.2840 5.20 5.1806 5.1942 5.2012 5.2083 5.2219
2 10.4139 10.20 9.7006 10.0504 10.2350 10.4169 10.7693
3 15.7743 15.20 14.1502 14.9054 15.2958 15.7002 16.4986
4 20.5399 20.20 18.5054 19.7221 20.3866 21.0744 22.4324
5 26.1396 25.20 22.7755 24.5204 25.4939 26.4984 28.5529
6 31.0013 30.20 26.9730 29.3265 30.6314 31.9934 34.8284
7 37.5797 35.21 31.1373 34.1259 35.8316 37.6014 41.2008
8 43.0992 40.21 35.3282 38.9054 40.9968 43.2632 47.8042
9 47.8837 45.26 39.3472 43.7670 46.2919 48.9798 54.4107
10 49.7885 50.30 43.3791 48.6251 51.5710 54.8012 61.3847
11 51.9773 55.32 47.4017 53.4570 56.9077 60.6192 68.5010
12 60.4311 60.35 51.3871 58.2690 62.3359 66.6310 75.8153
13 64.4285 65.44 55.3777 63.1905 67.7180 72.6421 83.2983
14 66.1598 70.46 59.0973 68.0189 73.1112 78.6396 90.7174
15 72.6462 75.46 63.2680 72.8515 78.5555 84.7732 98.2497
16 81.9053 80.46 67.0979 77.6796 84.0114 90.9301 105.7907
17 86.3815 85.46 70.7774 82.5298 89.4458 97.0819 113.4826
18 90.8846 90.46 74.4843 87.4150 94.8770 103.2762 121.3899
19 95.2194 95.46 78.4015 92.1984 100.5480 109.5469 129.4066
20 103.5260 100.46 82.2741 97.1480 106.0586 115.8368 137.5605
21 102.2860 106.50 86.9466 103.0995 112.6523 123.3378 146.7676
22 110.1720 111.50 90.3568 108.1158 118.2755 129.9577 156.0607
23 121.1781 116.56 94.1319 112.9266 123.8371 136.4411 164.3365
24 125.3959 121.56 97.7032 117.6302 129.6099 142.8919 172.8333
25 133.1199 126.68 101.8792 122.6520 135.3388 149.8130 182.1173
26 145.4164 131.68 105.6247 127.7016 141.2002 156.5577 191.2919
27 147.2573 136.68 109.3765 132.7971 146.9703 163.4756 200.4663
28 161.8759 141.68 112.8233 137.8387 152.8470 170.2155 209.5031
29 169.1127 146.68 116.7492 142.8901 158.7504 177.0800 218.6797
30 177.3440 151.68 120.1502 147.8601 164.5072 183.8777 227.6127
31 171.5514 156.68 123.6191 152.7439 170.7115 191.0063 237.6761
32 186.7467 161.69 127.1264 157.5715 176.4721 197.9733 247.8707
33 193.5000 166.94 131.1270 162.6655 182.5072 205.5178 256.9023
34 215.0861 171.94 134.6189 167.8373 188.7183 212.9509 268.0493
35 231.0750 181.94 143.5159 177.6694 199.6712 225.1146 282.2665
36 250.2476 191.94 152.3281 187.6367 210.6525 237.2521 299.2020
37 251.3988 201.94 160.3492 197.6607 221.8922 250.0322 314.7546
38 278.3553 211.94 168.7128 207.7312 233.2244 262.6543 331.1737

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。実際に投資した金額を元に40年間ホールドし続けた場合を20000回シミュレーションしたもの。実際の投資額とは異なる。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年定額積立投資シミュレーション表
金額単位:万円
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 60.35 52.9655 54.8986 57.3617 59.1855 60.7495 62.3070 63.8712
60 211.94 159.3671 178.0648 203.5975 224.1332 242.8243 262.1808 283.1134
120 211.94 157.4506 188.3251 234.9720 276.0139 316.6792 358.4661 407.8387
180 211.94 168.1732 213.2819 283.8446 347.1787 415.3311 490.5055 580.9219
240 211.94 187.1309 247.4811 349.3178 447.9319 547.1988 665.6786 809.0256
300 211.94 215.6877 296.9936 438.8785 573.2188 727.4282 907.3653 1127.3079
360 211.94 254.0641 363.0978 547.6314 743.1649 966.2302 1232.7571 1574.9510
420 211.94 303.3067 448.2004 704.0921 975.3911 1288.8711 1679.1921 2186.5140
480 211.94 371.9645 552.7768 892.2769 1267.4552 1723.7327 2280.7327 3029.9467

Fig.7の説明 Fig.7は積立をし続けた金額までで、投資を開始してから40年のシミュレーション最終成績から、どの程度の確率で投資金額が変動したか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が371.9645万円以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で40年後の結果が2280.7327万円以上


考察


特定口座でセゾン資産形成の達人を運用しているのですが、アクティブファンドです。
ただ、正確には月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なのと、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないですが・・・まあ、おおよそ同じだろうと考えておきます。

現在は38ヶ月で66.4153万円( +31.3368406%)となってます。


いままでのところ、Fig.1、Fig.2のモンテカルロシミュレーション結果の範囲からみると75パーセンタイルを超えていますね。だいぶ上がったようです。これ以上に上がっていくとすると加熱しすぎかも?と思ってしまいます。もしくは元データと逸脱した上昇ステージに突入している?


Fig.3を見ると、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に、今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスとなっています。相場の上昇がバブルっぽいか?というと、そうでもなさそうな印象です。連続で上昇とはいえ、1σ範囲程度の動きですし。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は確率分布的には比較的まだ出現しやすい位置にいるという感じですね。

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点だろう。

Fig6から、形成された分布から考えると、元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。
Fig.7から、40年後のシミュレーション結果は95%の確率で371.9645万円以上になっているということです。増加率は+175.504624%と下位5%にしては増えています。 50%の確率で2280.7327万円以上になっているということです。
増加率は+1076.1218741%と中央値ではかなり増えています。今投資をやめてもホールドし続けていれば50%の確率の部分を見るかぎりは、それなりに老後資産の足しになりそうです。

アクティブという点は信託報酬が高額という点や、インデックスに忠実でないということにもデメリットがあるかもしれませんが、あえて選んでます。

少なくとも、国債や定期預金よりは良いはずです。



とはいえ、未来のシミュレーションはいいですけど、下落すればメンタル的にはあまり良いものではないですね(笑)
救いは、あまり変動が大きくない事、でしょうか。下落はしたとしても、米国市場単体よりは円安の影響もあるとは思いますが、下落してない印象です。
世界全体投資だからなのか、コロナや戦争等の影響で下がるのは当然とも言えます。そう考えるとシミュレーション範囲下限を下回っていないのは凄いとも思えてきます。一億総株主時代に突入するかは不明ですが、方向としては良い傾向なのではないかと私は考えていますが、というのも、市場に資金が潤沢で流動性もあれば、投資しているお金は育つ速度は上がりそうな気がしているからです。実際はどうなのかはわかりませんがね。

今後もシミュレーション通り(範囲の上目で!)になると良いなと、期待します。

以上。