投資経過記事
花森ヒロシ
2021/12/29 22:21
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導入
実際に自分が運用に使っている投資信託の成績が過去のデータから導いた数値からシミュレーションを行い。
範囲内に入っているかを確認し、今後の変動範囲を予想したいと思ったので、実際に「R」を使ってシミュレーションをしてみたいと思います。今回はVTIに連動するSBI-SBI-V-全米株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・全米株式)について検証していきます。
SP500もやっているので、正直重複しているという点は問題があるのですけど、SP500は長期視点で行いますが、全米株式の方は1000万円前後を目標に、SP500よりは短い期間にしたいと思います。
積立ばかりでも面白みが少ないので、結構おおざっぱに、入れられるときに入れてみたり、積み立てたりなどをした場合にどうなるかを見ていきたいと思います。
方法
米国の上場投資信託VTIのデータをGoogleスプレッドシートのGoogle Finance関数を使って抽出。 (使用データ 2001-06-01~2021-07-30)
月末の日付と終値だけのデータを「R」で抽出してデータフレームを作成。 月末の終値から、前月比率(n=241)を算出し計算に用いる。
以前の検証記事↓
【株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?VTIで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)】
Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を10000回シミュレーションを行い得られたデータを並べ、上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
結果
Fig.1
Fig.1の説明 Fig.1 は、VTIの過去時系列データから算出した平均リターン7.16279%、年間標準偏差15.26225%の正規乱数により変動を発生させ、実データのある期間分を5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したもの。
Fig.2
シミュレーション結果&実データ表 | |||||||
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金額単位:$ | |||||||
Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。
Fig.3
Fig.3の説明 Fig.3、※ グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもの。
Fig.4
Fig.4の説明 Fig.4は実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもので、図はその20年後の最終成績の分布を意味する。
Fig.5
シミュレーション結果(中長期ターゲット) | ||||||||
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金額単位:$ | ||||||||
Fig.5の説明 Fig.5は、実際に投資している月額の金額までを各月に投資してから、以降の期間は積立をやめて20年が経過した場合の金額推移を5000回シミュレーションしたもの。その4シミュレーションから、どの程度の確率で投資金額が変動しうるか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で20年後の結果が44163.1031$以上
例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で20年後の結果が132922.7314$以上
考察
この運用データは実際はVTIではなく、特定口座でSBI-SBI・VTIを運用しているのですが、目標のインデックスは同じなので、使用してます。
為替変動が大きいせいか、シミュレーション範囲内に収まらなくなる可能性が高いため、購入時期のドル/円を調べて円から$に変換しました。
そして、正確に月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なので、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないものの、おおよそ同じだろうと考えておきます。
現在は 4ヶ月で+1465.2223895$(+3.562344%)となってます。
これは、かなり成績がいいです。今後もこうなるとは思えませんね。
集計日のドル円から換算すると、時価評価額4,891,307円(+226,844円)ですね。
もしくは良いところで買えていたということも考えられますので、絶対下がるとも言い切れませんけど、今はわかりませんね。
繰り返しになりますが、いままでのところ、Fig.1、Fig.2のシミュレーション結果の範囲からみると基本的に2.5%~97.5%内に収まっています。
ただ、それでもFig.3からもわかるようにシミュレーション結果よりも良い成績となっています。長期間投資を行うことで、50パーセンタイル値付近が一番起こりえるだろうなと思いますので、今後下がるのだろうなと思われます。とはいえ、平均である50パーセンタイル値は定期預金よりは良いはずなので、それでもいいわけです。
米国株式は変動はあれども200年ほど右肩上がりなので、もしも50パーセンタイル値より下がった時があれば、特定口座で追加で投資するのを繰り返すと、資本主義が滅びない限りはこのシミュレーションの結果よりも良くなるだろうと思われます。
いまのところ、圧倒的に国債や定期預金よりは良いです。為替の影響は無視しますが、一括の方が上がりが良いだろうという論理から、来年は一括でやってみようかなと思います。
今後に期待します。
以上。