趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

5つの株式系投資信託のベンチマークを比較してみた!

 

導入

『投資する際には分散することが重要』と言われています。

『卵は一つの籠に盛るな』という言葉で伝えれられることも多いですね。

 

実際、1つの株に投資してしまうと、その株が不祥事かなにかで潰れてしまう、暴落が起きてしまう、などが起きた時に投資した分がなくなってしまったり、大きく損を抱えてしまうことが起きます。

 

では分散すればするだけ良いのでしょうか?

 

今回はこれについて検証してみました。

5つのベンチマークでどの程度変わるのかを確認していきます!

 

 

検証する5つの金融商品


例として、以下の5つをあげました。

SBI・V・S&P500
SBI・V・全米株式
・ニッセイ外国株式インデックスファンド
・eMAXIS Slim 全世界株式
SBI雪だるま(全世界株式)

※それぞれ一部名称を略してあります

 

これって何がどう違うの?

上図のように、それぞれ異なるベンチマークにより運用されています。

 

ベンチマークとは?

その投資信託が運用する際に目標とする基準のことです。

インデックス投資はまずこのベンチマーク、すなわち指標を基に半機械的に運用されていることが多いです。

 

今回のベンチマークはどんなものなの?


・S&P500株価指数(円換算ベース)

米国株式市場に上場の代表的な500銘柄を基準に運用。


・CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)

米国株式市場の投資可能なほぼすべて、約4000銘柄を基準に運用。

 

MSCI コクサイ インデックス(配当込み、円換算ベース)

日本を除く先進国22ヵ国に上場する大・中型株の約1300銘柄を基準に運用。

 

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)

先進国から新興国の大型と中型株の約3000銘柄を基準に運用。

 

・FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)

先進国から新興国の大型株から小型株までの約9000の銘柄を基準に運用。

 

ということになっています。

 

分散する範囲がそれぞれ違うのがわかるでしょうか?

 

 

「分散すればするほど良いのかな?」

「きっと1社や2社暴落しても、さほど価格が下落しないはず!」

「資本主義は伸び続けてるんだから、きっと分散すればするほど良いはずだ!」

 

などいろんな考え方もあると思います。

実際にはどうなのでしょうか?

実際の成績を可視化してみました

 

検証

SBI証券さんで、それぞれの銘柄の過去データおよそ3年分(2018年10月31日~2022年8月24日まで)のデータを用いて、2018年10月31日に1万円をそれぞれ購入したとして、日々の騰落率をかけ合わせてエクセルでグラフ化しました。

 

A : SBI・V・S&P500
B : SBI・V・全米株式
C : ニッセイ外国株式インデックスファンド
D : eMAXIS Slim 全世界株式
E : 雪だるま(全世界株式)

 

 

結果

成績はA>B>C>D>E

コロナショック(2022年3月)の暴落時にもほぼ同じ動きです。

(コロナショックではそもそもほぼすべての株が下落したので、これは当然ではありますけどね)

見てもわかる通りですが、この期間における、それぞれの相関性はほぼ1(ほぼ同じ動きということ)です。

 

最終的には、A : SBI・V・S&P500がE : 雪だるま(全世界株式)より2~3千円程度多かった結果です。

 

「じゃあ、分散しない方がよかったってこと?」

 

と思う方がいるかもしれませんが、これにはおそらくある要因が関わっていると思われます。

 

差が出た理由

 

この図は、A~Eの銘柄の上位10銘柄がそれぞれの全体の金額に占める割合です。

GAFAMTはそれぞれ、GoogleAmazonFacebook(Meta)、AppleMicrosoft、Teslaの6社を示しています。

この6社だけで、上位10社のうちの大半を占めていることがわかると思います。

 

この6社はここ10数年単位で劇的に成長を遂げている会社です。

今ではこれらの会社を知らない人の方が少ないかもしれません。

アメリカの成長の大きな成長はそもそもこれら会社に依存するところが大きいということもわかっています。

 

A~Eの投資信託は、これらの会社の値動きに大きく依存している結果、同じ値動きになっていると思われますつまり、これらの会社が組み込まれている割合が大きければ大きいほど、結果的には利益を得られていたということになります。

 

「じゃあ、この6社だけ買っておけばいいじゃん?」

 

という話になるかもしれませんが、そうなると結局分散ができていない、という問題が起きてしまうわけですね。

一種のギャンブルに近づいてしまう可能性があります。

分散していればいるほど、今回はの検証で言えば、変動は比較的少なかったということからも気持ち的な面でも良いと言えます。

 

この6社がこの後の世界でもずっと劇的なまでに成長し続けるという保証は誰もしてくれません。

それ以外の会社が伸びて来るかもしれません。

それがSP500に採用されるとも限りません。

 

米国にしか世界を席巻するような会社が出るわけでもないでしょうから、それ以外にも投資した方が良いのかもしれません。

 

どこかの新興国の小さな株が大きく化けるのかもしれません。小さいうちに組み入れていたものを購入していればより大きな利益が得られる場合もあるかもあるのかもしれません。

 

自分にとって、何が良い選択なのかを考えることが重要なのだろうと思います。

 

ちなみに、米国株やETFと言ったものについて知りたい方はこの本がオススメです!

 

以上。