趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

セゾン資産形成の達人ファンド実際に投資してみた!2024年1月

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年定額積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年後の定額積立シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 40年定額積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


セゾン投信の投資の達人の過去基準価額csvデータをダウンロードして使用できる形に調整する。 (使用データ 2007-03-15 ~2021-07-30)
月末の日付と終値だけのデータを「R」で処理してデータフレームを作成、 そこから年間の平均リターン、年間標準偏差を算出する。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?セゾン資産形成の達人ファンドで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回モンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータを並べて上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして分布や表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
セゾン投信資産形成の達人の過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、セゾン投信の約13年のデータから算出した平均リターン8.07252%、年間標準偏差18.15158%の正規乱数により変動を発生させ、実際に投資した期間まで毎月の実投資額で5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したも。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績のようなものをそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:万円
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 0.2982 0.20 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000
1 5.2840 5.20 5.1807 5.1941 5.2012 5.2083 5.2214
2 10.4139 10.20 9.7091 10.0453 10.2366 10.4183 10.7743
3 15.7743 15.20 14.1158 14.8754 15.2950 15.7028 16.5186
4 20.5399 20.20 18.4475 19.7069 20.3575 21.0770 22.4465
5 26.1396 25.20 22.7595 24.5075 25.5115 26.4706 28.5267
6 31.0013 30.20 26.9485 29.3496 30.6208 32.0017 34.7348
7 37.5797 35.21 31.1368 34.1656 35.8444 37.5767 41.1953
8 43.0992 40.21 35.3788 38.9252 41.0328 43.2188 47.6879
9 47.8837 45.26 39.5186 43.7782 46.3396 49.0001 54.2973
10 49.7885 50.30 43.6174 48.5517 51.6116 54.8496 61.2781
11 51.9773 55.32 47.5079 53.3736 57.0069 60.7959 68.3515
12 60.4311 60.35 51.5899 58.1861 62.3222 66.6254 75.3629
13 64.4285 65.44 55.4511 63.0858 67.6925 72.5681 82.6432
14 66.1598 70.46 59.1610 67.9096 73.1393 78.6706 90.2133
15 72.6462 75.46 62.7911 72.6405 78.5680 84.7838 97.9950
16 81.9053 80.46 66.5751 77.2730 83.9066 90.7230 105.9661
17 86.3815 85.46 70.6694 82.2781 89.4245 97.1688 113.4795
18 90.8846 90.46 74.4607 87.3039 94.8697 103.2151 121.2529
19 95.2194 95.46 78.4004 91.9962 100.4373 109.3680 129.1235
20 103.5260 100.46 82.1967 96.9958 106.0591 115.5656 137.8463
21 102.2860 105.46 85.9740 101.9751 111.6110 122.5751 145.9553
22 110.1720 110.46 89.4412 106.7046 117.2551 128.9562 154.4491
23 121.1781 115.46 93.3499 111.4795 122.6414 135.1319 163.6793
24 125.3959 120.46 96.8410 116.4071 128.5065 141.5645 172.4467
25 133.1199 125.46 100.9935 121.7093 134.1629 147.8849 180.4191
26 145.4164 130.46 104.9860 126.1359 139.9437 154.5978 189.0640
27 147.2573 135.46 108.0298 130.9571 145.4218 161.2976 197.8235
28 161.8759 140.46 112.2343 136.1496 151.2215 168.2193 206.8315
29 169.1127 145.46 116.5751 140.9993 157.0438 175.2790 215.3510
30 177.3440 150.46 118.9430 145.7131 162.4735 182.2506 224.4851
31 171.5514 155.46 122.5432 150.6482 168.6752 188.8669 234.9267
32 186.7467 160.46 124.9726 156.0116 174.6589 195.9264 243.7166
33 193.5000 165.46 129.1403 160.6603 180.1364 203.3189 255.1804
34 201.0865 165.46 128.0723 160.7254 180.7827 204.3017 260.0706

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。実際に投資した金額を元に40年間ホールドし続けた場合を5000回シミュレーションしたもの。実際の投資額とは異なる。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年定額積立投資シミュレーション表
金額単位:万円
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 60.35 53.0091 54.7255 57.2057 58.9372 60.5486 62.0258 63.6935
60 165.46 123.1943 137.1748 158.5644 176.0228 191.7556 206.6463 223.9063
120 165.46 122.0911 147.0929 181.0638 213.6008 246.1776 280.7738 319.3643
180 165.46 131.7147 166.4350 222.5252 270.6001 325.2442 381.8556 453.4767
240 165.46 148.1603 197.7706 277.7844 350.9129 429.4740 520.7738 627.5717
300 165.46 171.4492 234.8308 341.1417 445.5710 567.0179 710.2032 881.6429
360 165.46 195.7987 286.3564 443.2879 586.5666 757.2585 972.9146 1236.7196
420 165.46 234.1540 350.4146 558.3376 760.1044 1011.2202 1313.3472 1684.4005
480 165.46 283.8873 427.0142 704.3524 1014.6143 1368.7673 1799.3868 2361.1428

Fig.7の説明 Fig.7は積立をし続けた金額までで、投資を開始してから40年のシミュレーション最終成績から、どの程度の確率で投資金額が変動したか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が283.8873万円以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で40年後の結果が1799.3868万円以上


考察


特定口座でセゾン資産形成の達人を運用しているのですが、アクティブファンドです。
ただ、正確には月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なのと、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないですが・・・まあ、おおよそ同じだろうと考えておきます。

現在は34ヶ月で35.6265万円( +21.5317902%)となってます。


いままでのところ、Fig.1、Fig.2のモンテカルロシミュレーション結果の範囲からみると中央値から75パーセンタイル付近ですね。だいぶ上がったようです。

Fig.3を見ると、基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に、今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスとなっています。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山のてっぺん付近に来てますね。確率分布的には出現しやすい位置にいるという感じですね。

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点だろう。

Fig6から、形成された分布から考えると、元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。
Fig.7から、40年後のシミュレーション結果は95%の確率で283.8873万円以上になっているということです。増加率は+171.57458%と下位5%にしては増えています。 50%の確率で1799.3868万円以上になっているということです。
増加率は+1087.5056207%と中央値ではかなり増えています。今投資をやめてもホールドし続けていれば50%の確率の部分を見るかぎりは、それなりに老後資産の足しになりそうです。

アクティブという点は信託報酬が高額という点や、インデックスに忠実でないということにもデメリットがあるかもしれませんが、あえて選んでます。

少なくとも、国債や定期預金よりは良いはずです。

 

新年になり新NISAが始まった影響もあるのか、随分と株価の伸びが良いですね。

円安も進んでいるので、あまり沢山買うという選択はしづらいと思ってしまっています。今月はなぜか5万円の入金が失敗しているようで、引き落とされていませんので追加投資金額は0円です。

 

まあ、下落すればメンタル的にはあまり良いものではないですからね今回は良しとします(笑)


このファンドはあまり変動が大きくない事が特徴、でしょうか。

下落はしたとしても、米国市場単体よりは円安の影響もあるとは思いますが、下落してない印象です。


世界全体投資だからなのか、コロナや戦争等の影響で下がるのは当然とも言えます。そう考えるとシミュレーション範囲下限を下回っていないのは凄いとも思えてきます。一億総株主時代に突入するかは不明ですが、方向としては良い傾向なのではないかと私は考えていますが、というのも、市場に資金が潤沢で流動性もあれば、投資しているお金は育つ速度は上がりそうな気がしているからです。実際はどうなのかはわかりませんがね。

今後もシミュレーション通り(範囲の上目で!)になると良いなと、期待します。

以上。