趣味の投資とプログラミング備忘録

趣味の投資と独学の「R言語」によるプログラミングを混ぜて、なぜ投資が必要なのか、メモがてら書いていきたいと思います。投資もプログラミングも初心者という方の勉強の一助となれば幸いです。

セゾン資産形成の達人ファンド実際に投資してみた!2023年12月

目次

 

  1. 免責事項 : 記事を見る前に確認を!
  2. 導入 : なぜ始めたのか?
  3. 方法 : どうやって結果を求めるか?
  4. 結果
    1. Fig.1 : シミュレーション区間&実データ推移
    2. Fig.2 : シミュレーション結果&実データ表
    3. Fig.3 : 理論騰落率と実騰落率(月毎)
    4. Fig.4 : 当月積立シミュレーション分布と評価価額
    5. Fig.5 : 40年定額積立投資シミュレーション推移
    6. Fig.6 : 40年後の定額積立シミュレーションの分布
    7. Fig.7 : 40年定額積立投資シミュレーション表
  5. 考察

免責事項


当ブログに掲載する情報は投資勧誘を目的としたものではありません。株式などの金融商品の取引は損失を出す恐れがあります。
全て自己判断、自己責任での投資をお願いいたします。
このブログは投稿者が趣味として記載しているものであり、いかなる損失が出た場合でも責任を負うことはできません。
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導入


どうも、花森ヒロシです
ちょうど統計解析や視覚化に特化しているプログラミング言語の『R言語』をかじる機会に恵まれ、面白いなと思い、「これを使って何かシミュレーションをしてみたいな」と思ったのがまず第一のきっかけでした。

第二のきっかけは、趣味の投資で暴落時に不安になり売ってしまうなどの判断ミスをしないようにしていきたいと思ったことがあります。
なので、実際に私が利用させてもらっている投資信託の成績と過去運用成績から導いた平均・標準偏差から『R言語』を用いてモンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータから実際の運用中成績と比較して予測ができているか確認することで、判断材料にできればと思いました。

そして、プログラミング言語に触れているとHTMLやCSSで書いてみるのも面白そうだと感じたので、せっかくならブログを書いてみたいと思ったので今に至ります(笑)
長くなりましたが、以上を導入とさせてもらいます。

方法


セゾン投信の投資の達人の過去基準価額csvデータをダウンロードして使用できる形に調整する。 (使用データ 2007-03-15 ~2021-07-30)
月末の日付と終値だけのデータを「R」で処理してデータフレームを作成、 そこから年間の平均リターン、年間標準偏差を算出する。

算出方法やそもそもモンテカルロシミュレーションしても差し支えないのか正規性をみなければならないのですが、以下の当ブログで以前に検証というていで記事にさせてもらってますので見て頂ければと思います。何かありましたらご指摘をいただければと思います。
以前の検証記事↓
株式や投資信託が正規分布に従うのは本当か?セゾン資産形成の達人ファンドで検証してみた!(リターンは当該期間の終値比算出)

Rを使って、毎月の実際の投資額を読み込み、月末に投資したとして、算出した平均リターン、平均標準偏差から正規乱数を生成、毎月、乱数を加味して翌月も乱数を加味、実際に投資した経過月数分を5000回モンテカルロシミュレーションを行い、得られたデータを並べて上から2.5%、25%、50%、75%、97.5%の地点でのデータと投資しなかった場合の貯金の累積額、時価評価額の描画する。経時データとして分布や表も作成する。
また、最新月における成績のシミュレーション分布と実データの位置をヒストグラムにより描画する。
なお、上記のモンテカルロシミュレーションがどの程度妥当だろうかと思い、同じ方法で別期間の過去のデータを用いてテストも行っています記事にもしてますので確認がしたい方はどうぞ。
あくまで短期間のシミュレーションかつ評価も視的にしか比較していませんが、おおよそ予測できていると思われます。
セゾン投信資産形成の達人の過去データから未来予測してみた!(モンテカルロシミュレーションとバックテスト)

結果

 

Fig.1

Fig.1の説明 Fig.1 は、セゾン投信の約13年のデータから算出した平均リターン8.07252%、年間標準偏差18.15158%の正規乱数により変動を発生させ、実際に投資した期間まで毎月の実投資額で5000回シミュレーションをした結果から、パーセンタイルを算出し併記したも。縦軸の金額は$、横軸の経過月数は投資開始時を0として経過した月数を表す。Q975は97.5パーセンタイル、Q75は75パーセンタイル、Q50は50パーセンタイル、Q25は25パーセンタイル、Q025は2.5パーセンタイル、投資累計額は投資開始時点からの最新月までの合計投資額、時価評価額は当該月の時価評価、投資成績のようなものをそれぞれ表す。


Fig.2

シミュレーション結果&実データ表
金額単位:万円
経過月数 時価評価額 投資累計額 Q025 Q25 Q50 Q75 Q975
0 0.2982 0.20 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000 0.2000
1 5.2840 5.20 5.1802 5.1942 5.2013 5.2082 5.2216
2 10.4139 10.20 9.6958 10.0332 10.2218 10.4039 10.7634
3 15.7743 15.20 14.1626 14.8757 15.2869 15.6940 16.4888
4 20.5399 20.20 18.5282 19.7183 20.3777 21.0593 22.3974
5 26.1396 25.20 22.8320 24.5675 25.4723 26.4948 28.4841
6 31.0013 30.20 26.9993 29.3216 30.6219 31.9654 34.9231
7 37.5797 35.21 31.1871 34.1678 35.8420 37.6186 41.1981
8 43.0992 40.21 35.2547 38.9424 41.0396 43.3140 47.5100
9 47.8837 45.26 39.4427 43.7685 46.3578 49.0312 54.4149
10 49.7885 50.30 43.3718 48.5935 51.5606 54.7680 61.3016
11 51.9773 55.32 47.5818 53.5163 56.8736 60.5020 68.5138
12 60.4311 60.35 51.6190 58.3538 62.3240 66.5762 75.5181
13 64.4285 65.44 55.5839 63.1308 67.6566 72.5306 82.8218
14 66.1598 70.46 59.2587 68.0644 73.0016 78.5864 89.7170
15 72.6462 75.46 62.9112 72.7591 78.4330 84.6975 97.5914
16 81.9053 80.46 67.0456 77.5777 83.8646 90.8901 104.5966
17 86.3815 85.46 70.3327 82.5294 89.3206 97.1764 112.4387
18 90.8846 90.46 74.4524 87.2255 94.7699 103.3505 120.2510
19 95.2194 95.46 78.1891 92.0459 100.3322 109.3001 129.6239
20 103.5260 100.46 82.1300 96.8478 105.8896 115.5338 137.8479
21 102.2860 105.46 85.7977 101.8060 111.2396 122.3683 146.9181
22 110.1720 110.46 89.5934 106.9573 117.0638 128.8029 155.2172
23 121.1781 115.46 93.9201 111.7260 122.7964 135.7431 163.6251
24 125.3959 120.46 96.7787 116.4632 128.4565 141.7958 172.8479
25 133.1199 125.46 101.2913 121.6746 134.3859 148.6070 182.4274
26 145.4164 130.46 104.7825 126.1655 139.8947 154.7742 190.7780
27 147.2573 135.46 108.5789 131.0570 145.7081 161.9461 200.0945
28 161.8759 140.46 112.8687 136.3107 151.2029 168.6358 208.3081
29 169.1127 145.46 116.6120 141.4137 157.2010 175.4288 217.4861
30 177.3440 150.46 119.2496 145.9319 163.1083 182.5396 227.1794
31 171.5514 155.46 122.1487 150.6985 169.2280 189.8267 235.6727
32 186.7467 160.46 125.7683 156.1849 174.7877 196.4243 244.1746
33 193.5000 165.46 129.6593 160.6444 180.6676 204.1660 254.6999

Fig.2の説明

Fig.2 は Fig.1 のデータを数値化したもの。実際の時価総額とシミュレーション結果から算出したパーセンタイル値を併記した時系列データ。



Fig.3

Fig.3の説明 Fig.3、2007-03-15 ~2021-07-30のデータから算出した平均リターン(μ)、平均リスク(σ)を月間値に直したものから理論変動幅として算出しています。幅は月間平均μ±(σ,2σ,3σ)の範囲をそれぞれ緑色の濃さで表しています。 一番濃いσ区間に約68%、2番目に濃い2σ区間に約95%、3番目に濃い3σ区間に約99%のデータが過去のデータではその区間に入っていたため、過去データ通りであれば今後も毎月そのような確率で入ると想定されます。投資した期間における実際の前月比での変動を青線で表しています。赤線はプラスマイナス0%の位置を示しています。

Fig.4

Fig.4の説明 Fig.4は過去データから算出した平均リターンとリスクから当月までのモンテカルロシミュレーションをした結果と当月実際の評価価額を重ねたもの。



Fig.5

Fig.5の説明 Fig.5、グラフの『%』はパーセンタイル値を意味する。40年(全期間)を毎月5万円、月末に投資した場合を5000回シミュレーションしたもの。実際の投資額とは異なる。


Fig.6

Fig.6の説明 Fig.6は40年後のシミュレーション最終成績の分布。


Fig.7

40年定額積立投資シミュレーション表
金額単位:万円
経過月数 投資累計額 95% 90% 80% 70% 60% 50% 40%
12 60 56.5816 58.8935 61.5174 63.5422 65.4602 67.2581 69.0659
60 300 245.4859 266.3184 295.6799 318.2317 340.1747 361.6861 383.9035
120 600 482.7949 544.8835 634.3375 706.7457 780.6712 855.4212 935.6898
180 900 754.9519 871.4594 1053.1788 1214.9486 1374.5409 1534.5278 1722.1956
240 1200 1054.3648 1255.4108 1582.1636 1878.1924 2173.4561 2484.2420 2844.7572
300 1500 1440.0109 1773.1880 2255.9215 2713.4944 3198.8810 3758.2736 4405.8965
360 1800 1884.6319 2352.1191 3145.9251 3855.5512 4586.5077 5488.6429 6558.5765
420 2100 2331.2686 3042.9545 4231.5562 5374.4518 6556.3095 7930.6680 9679.1364
480 2400 2980.4876 3990.4681 5587.6543 7271.0104 9101.7221 11286.0118 14058.4534

Fig.7の説明 Fig.7は定額積立をし続けた40年後のシミュレーション最終成績から、どの程度の確率で投資金額が変動したか、また、その変動した結果の確率をみるもの。
例1)表の95%とはシミュレーション結果の5パーセンタイル値で95%の確率で40年後の結果が2980.4876万円以上

例2)50%とはシミュレーション結果の50パーセンタイル値で50%の確率で30年後の結果が11286.0118万円以上


考察


特定口座でセゾン資産形成の達人を運用しているのですが、アクティブファンドです。
ただ、正確には月末に投資しているわけではないので、誤差もあります。また、毎月でシミュレーションしていますが、実際は実営業日に毎回乱数発生させるべきなのでしょうが、やるのが面倒なのと、あまり変わらないだろうと想定してシミュレーションしている関係で誤差も多々あるかもしれないですが・・・まあ、おおよそ同じだろうと考えておきます。

現在は33ヶ月で28.04万円( +16.9466941%)となってます。


いままでのところ、Fig.1、Fig.2のモンテカルロシミュレーション結果の範囲からみると中央値から75パーセンタイル付近ですね。だいぶ上がったようです。

Fig.3で最初の逸脱を修正しました。基本的には過去データから算出した平均と標準偏差より約99%の過去データが3σ区間に入っていたわけですが、実際に、今回のデータもその範囲内に入っているようです。まだ期間が短いのでそうなるのも納得ではあるんですが、とりあえず今のところ過去データの範疇のようです。現在は赤線(前月比プラスマイナス0%)を上回っているため、前月の評価価額と比較した時、プラスとなっています。

Fig.4では、シミュレーション結果から確率密度分布からも考えられるように、当月の評価価額は山のてっぺん付近に来てますね。確率分布的には出現しやすい位置にいるという感じですね。

Fig.5から、40年後のシミュレーション結果は下位5%(95%の確率)でも元本である投資累計額を上回っている。ただし、注意が必要なのは、40年後も同じリターン、リスクである保証がないという点だろう。

Fig6から、形成された分布から考えると、元本割れの可能性は著しく低いだろうと考えられます。上位では1億円を超える場合も想定される点は夢がありますね。 Fig.7から、毎月5万円を投資した場合の40年後のシミュレーション結果は95%の確率で2980.4876万円以上になっているということです。増加率は+124.1869833%と下位5%にしては増えています。 50%の確率で11286.0118万円以上になっているということです。
増加率は+470.2504917%と中央値ではかなり増えています。

アクティブという点は信託報酬が高額という点や、インデックスに忠実でないということにもデメリットがあるかもしれませんが、あえて選んでます。

少なくとも、国債や定期預金よりは良いはずです。



とはいえ、未来のシミュレーションはいいですけど、下落すればメンタル的にはあまり良いものではないですね(笑)
救いは、あまり変動が大きくない事、でしょうか。下落はしたとしても、米国市場単体よりは為替の影響もあるとは思いますが、下落してない印象です。
世界全体投資だからなのか、コロナや戦争等の影響で下がるのは当然とも言えます。そう考えるとシミュレーション範囲下限を下回っていないのは凄いとも思えてきます。一億総株主時代に突入するかは不明ですが、方向としては良い傾向なのではないかと私は考えていますが、というのも、市場に資金が潤沢で流動性もあれば、投資しているお金は育つ速度は上がりそうな気がしているからです。実際はどうなのかはわかりませんがね。

今後もシミュレーション通り(範囲の上目で!)になると良いなと、期待します。

以上。